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フードスタイリスト
板井典夫さん
蒸し焼きでスピードアップ
イガグリのようにツンツン立てた前髪と、ボーダーシャツがトレードマーク。その髪型から“マロン”の愛称で親しまれている板井典夫さん。料理制作からテーブルセッティングまでをこなすフードスタイリストとして、テレビ、雑誌、料理書、CM撮影にと引っ張りだこの売れっ子だ。
そんな板井さんが少々疲れ気味で、元気を回復したいときに作るのが、〈アジア風鶏の香りご飯〉。鶏のソテーをナンプラー(魚醤)やオイスターソース(カキ油)、砂糖で甘辛く味付けし、香り付けに香菜をたっぷり添えたエキゾチックな一皿だ。
「“食のアロマテラピー(芳香療法)”というのかな。お香や入浴剤の香りに癒やされるように、食べ物の香りにも心と体をリラックスさせたり、リフレッシュさせる力があると思うんですね。僕はちょっとクセのある香菜の香りが大好き。かぐと心がふうっと癒やされて、タイやベトナムを旅しているような、ゆったりした気分になれるんです」
疲れたときに作るとあって、調理法はいたって簡単。鶏肉と野菜を切っていためるだけ。フライパン一つでチャチャッとできてしまうとか。
「野菜の切り方は大ざっぱでOK。鶏肉は小さめの一口大に切っておくと、火の通りがスムーズです。そして鶏肉の表面をこんがりと焼き付けたら、ふたをして蒸し焼きに。こうすると肉の中まで素早く火が通るし、ふっくらと仕上がるんですね。この蒸すというテクニックは、調理をスピードアップしたいときに僕がよくやる方法。例えば、キャベツをいためるときも、ちょっと水を加えて蒸すと、野菜が汗をかいてたちまちしんなりする。箸でいためるより、はるかに楽なんです」
鶏肉に火が通ったら、いよいよ味付け。気を付けたいのは、ナンプラーを加えた後、きちんと火を通すこと。このひと手間で特有の臭みが飛び、味の深みが増すという。
ご飯にかけるおかずは、汁気があるとご飯にしみておいしいから、お湯を注いで汁気をプラス。そして最後に水溶きかたくり粉でとじて、とろーり、あんかけ風に仕上げるのが板井さん流だ。
「あんかけにすると日本人好みになるし、味がご飯によくからんでおいしいんですよ。さあ、もうできた! ねっ、いい香りでしょう? お皿に盛り付けたらレモンをキュッとひと搾り。このさわやかな香りも、僕を元気にしてくれるんです」(田中明子)
アジア風鶏の香りご飯
※こちらの原稿はサンプルとして掲載しております。この原稿を無断で雑誌等に転載することは禁じられております。使用を御希望される方は、当研究所までご連絡ください。
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