食品料理研究室
2003年度の企画概要
新聞掲載用レシピ制作『わたしのイチ押し クイック丼』
食事の支度をする時間がないときや面倒なときに重宝する丼もの。
料理研究家の方々にとっておきのアイデアを教わります。
新聞掲載用レシピ制作
 
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料理研究家
脇雅世さん

 「夏は、やっぱりウナギでしょう」というのは、今年3月まで3年間に渡って、本紙にお菓子の記事を連載していた料理研究家の脇雅世さん(48)。脇さんといえば、フランス料理の研究家でもありますが、やっぱり夏はウナギに限りますか?
 「ウナギは日本の素材と思われがちですが、けっこうヨーロッパでも食べられているんです。フランスでは、ウナギをアンギーユといって、マトロートという赤ワイン煮は昔ながらの料理。向こうでは、ウナギを長いままブツ、ブツと筒切りにして調理するんですよ」
 ニョロニョロ動く生きたウナギを、みごとにさばいて串焼きにする技術は日本人ならではの器用さ。しかも今は、調理済みのウナギがスーパーで簡単に手に入る。
 「でも、市販のかば焼きを買ってきて、ご飯にのせて“はい、ウナ丼”では、野菜がなにもない。具だくさんの汁か、サラダか、何か最低もう一品作らないと、栄養が偏るでしょう。そこで思いついたのが、今回の丼なんです」
 まず生クリーム、トウバンジャン(豆板醤)、かば焼きのたれを合わせて煮立て、そこにウナギの蒲焼きを入れて温める。この間、わずか2分足らず。
 「後はレタスやミョウガ、なければセロリやキュウリでもいいから刻んでご飯にのせ、ウナギとソースをかければ出来上がり。これなら手軽で、野菜も一緒にたっぷり食べられます」
 確かにクイック丼で、野菜不足も解消。だが、生クリームにトウバンジャン、かば焼きのたれを混ぜるとは…。深遠な味覚に思いを巡らせながら、まずは〈ウナギのクリームトウバンジャン丼〉と呼ばせていただく。
 「ソースの材料を聞くと、みんな無言になるの(笑)。でも、ちょっと食べてみて」
 恐る恐る、ひと口。初体験の味は、ピリッと辛く、とろりとクリーミー。そのうえかば焼きのたれが味全体をしっかり支えて、これは…!。
 「ね、割合いけるでしょ」
 いける、不思議にいける。なぜだかご飯がすすむ。野菜もすすむ。「クリーム煮はご飯にあまり合わないけど、和や中華の調味料を加えると、よく合う味になるの」
 和洋中の調味料が合体した脇流の多国籍クイック丼。このクロスオーバーなおいしさは、やっぱり食べてみなけりゃ分からない。(山田冨起子)

ウナギのクリームトウバンジャン丼

※こちらの原稿はサンプルとして掲載しております。この原稿を無断で雑誌等に転載することは禁じられております。使用を御希望される方は、当研究所までご連絡ください。

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