食品料理研究室
2003年度の企画概要
新聞掲載用レシピ制作『おいしさふくらむ 乾物百科』
乾物独特の味わいを生かすのも、戻し方次第。
そのコツを実験で探り、持ち味に適した調理法を紹介します。
新聞掲載用レシピ制作
 
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かんぴょう

独特の甘みとうまみを生かして

 精進料理の大切な食材として普及してきたかんぴょう。煮たり、いためたりはもちろん、汁物やあえ物の具にもなります。のり巻きや五目ずしだけでなく、もっと普段の料理に活用しましょう。
 【製法・種類】 原料はウリ科の1年草、ユウガオの実。4月末に種をまいたユウガオは、7月ごろからスイカほどの大きさの実をつけます。かんぴょうは、これを収穫後、ろくろ式のかんぴょうむき機にセットし、薄い帯状にひいて約2日間乾燥させたもの。商品によってはさらに漂白と防腐のために、イオウ燻蒸(くんじょう)が行われます。袋の表示に二酸化硫黄(保存料)と書いてあればこのタイプ。特に記載がなければ無漂白ということになります。無漂白は漂白カンピョウに比べて風味は上ですが、保存性の点では劣ります。開封後はできるだけ早く使い切るか、冷蔵庫で保存してください。
 家庭用はほとんど国内産で、そのうちの約9割以上は栃木県産です。
 【戻し方】 漂白処理されたかんぴょうは、繊維がかたく締まっているため、そのままゆでただけではやわらかくするのに時間がかかります。下ゆで前に必ず塩でもんで繊維をほぐしてください。少量の塩を入れたら全体がしんなりするまでもみ洗いを。その後、塩を洗い流し、熱湯で10分前後ゆでて使います。
 無漂白のカンピョウは、塩もみの手間は省略可能。水からゆでるだけでも、また単に水に漬けるだけでも十分戻ります。ゆでる場合は約10分、水に浸ける場合は10〜30分で大丈夫。ただしトロトロのやわらかい食感が好みなら、塩もみすれば5分ほどでやわらかくなります。
 【戻し率】 つめを立てて切れるくらいのやわらかさにまで戻すと、重量で元の約4倍に増えます。卵とじなど、カンピョウが主材料の料理では、4人分で20〜30cが目安です。
 【調理法】 かんぴょうというとしっかりと味をしみこませた甘辛煮が思い浮かびます。が、無漂白のカンピョウには独特の甘みとうまみがあります。〈ホタテ風味の炊き込みご飯〉のように薄味にして、その素朴でやさしい味わいを生かしてみるのもよいでしょう。(熊谷美智世)

いためなます/ホタテ風味の炊き込みご飯

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