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煮干し
臭みと苦みの元、内臓を取り除いて
煮干しは、削り節、昆布と並ぶ和食の基本だしの一つ。ほかの二つに比べ、嗜好(しこう)性に地域差があるのが特徴です。消費量が多いのは、圧倒的に四国地方、次いで九州、中国地方と続きます。
【製法と種類】 煮干しは、一般にカタクチイワシをはじめとするイワシの稚魚が原料。新鮮なうちに塩水で煮た後、天日または機械で乾燥して作られます。一度煮ることで素干しとはひと味違ったうまみが加わるほか、余分な脂が抜けて、保存中の油やけが起こりにくくなります。
地方によってはアジやサバ、トビウオ(九州、山陰ではアゴ)で作られる煮干しもあります。
最近、煮干しの栄養面が見直され、つまみやおやつ向けの“食べる煮干し”も見掛けるようになりました。原料には、イワシの稚魚の小さめのものが使われています。
【だしの取り方】 煮干しは好みが大きく分かれますが、その一因がにおい。だしを取るときは生臭みは抑えて、うまみを引き出すことが大切です。一晩水に漬けてさっと煮出す、というのは上品なだしをとるための理想的な方法。しかし、時間がないときは、浸水と煮出しのそれぞれの時間を適当に組み合わせることで、それに近いだしを取ることができます。
実験の結果、最短コースは浸水時間0分、煮出し時間10分という方法でした。ただし、煮干しをきちんと下処理することが条件です。臭みと苦味の大本である内臓の部分は取り除くこと。頭は、取り除いた場合よりもついたままのほうが風味は濃くなるので、お好みで。身は半割りにして表面積を広くすると、だしが出やすくなります。
使う量は、多いほどいいというわけではありません。適量は水の3%。水3カップなら煮干しは約20gです。
【調理法】 煮干しのうまみはイノシン酸。調理するときは、単独よりも、削り節と同様にグルタミン酸の多い昆布と合わせることでうまみに奥行きが生まれ、さらに魚臭さも緩和されます。
カルシウム、ビタミンD、鉄分の優れた供給源になる煮干し。みそ汁や煮物に使ったら捨てずに、積極的に食べるようにしましょう。(熊谷美智世)
ジャガイモと煮干しのみそ煮/煮干しとネギのつくだ煮
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