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干し貝柱
蒸すひと手間がおいしさのカギ
フカヒレやツバメの巣など、高級な乾物を使う中華料理では、戻しはルールに忠実であれといわれています。干し貝柱では「蒸す」という伝統的な手法に、持ち味を生かすカギがあるようです。
【製法・種類】 ホタテ貝のうまみが一段と増す晩春から、北海道や青森などの主産地では干し貝柱作りが盛んになります。干し貝柱は、水揚げしたホタテを新鮮なうちに塩ゆでし、乾燥させたもの。身割れを防ぐため、乾燥と「休ませ」を繰り返しながら、ゆっくりと芯まで丁寧に乾燥させます。
きれいなあめ色で、白い粉が吹いていないものが上質。大きめのものほど香りやうまみは強いとされています。
【戻し方】 中華の本格的な方法である@一晩水に浸けてから1時間蒸すと、ほかにA水に浸さずにすぐに蒸す、B一晩水に浸ける、C熱湯に30分漬ける、という4通りで戻り具合を比べてみました。
結果は歴然。@はホタテのうまみが十分に引き出され、芯までふっくらとやわらか。かみしめるほどに、うまみがじんわりと広がります。戻した後、それぞれを煮てみたところ、@は煮汁にも雑味のないすっきりとしたうまみが出ました。
Aは、まだかためですが、身にはしっかりうまみが残っています。シューマイや肉まんなど、戻した後、さらにゆっくりと加熱する料理に使うなら、この方法を。
BとCは、かたくて生臭みが残り、煮出しても本来のうまみは引き出されません。戻しにかけた手間が、確実においしさとなって応えてくれるようです。
【戻し率】 一晩水に漬けた状態で、元の約2倍の重さに。戻し後の重量が記載されたレシピもあるので、覚えておくと便利です。
【調理法】 普段の料理に“うまみのもと”として利用するなら、安価な「くだけ」で十分。小さいので、戻す時間が短縮できるというメリットもあります。
干し貝柱は単独で使うよりも、ほかのだしと組み合わせた方が、味わいに格段の深みとコクが増します。中華料理なら鶏肉、干シイタケ。カツオ節と合わせて和風テイストにしてもいいでしょう。(熊谷美智世)
中華風茶わん蒸し
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