研究所レポート
講演報告「化粧品トレンド」について語る「感性を切り口にした消費者意識と化粧品トレンド」

講演報告「化粧品トレンド」について語る

暮らしの科学部長の菅沼薫が、2010.2.17大阪国際交流センターで開かれた日本化粧品技術者会主催 第35回SCCJセミナー「感性からのものつくり」で、「消費者意識と化粧品トレンド」について講演しました。講演後には、各講師とのフリーディスカッションが開かれました。
「感性を切り口にした消費者意識と化粧品トレンド」
【日 時】 2010年2月17日(水)
【テーマ】 「感性を切り口にした消費者意識と化粧品トレンド」
Consumer awareness and cosmetic trends examined by human sensitivities
【講 師】 暮らしの科学部・部長 菅沼 薫
【主 催】 日本化粧品技術者会
【場 所】 大阪国際交流センター

【講演要旨】
 感性トレンド、ファッショントレンドと同じように、化粧品にもトレンドがある。化粧品開発に関する技術や素材の出現、マーケティング傾向、メイクアップ傾向、法的規制から消費者意識における化粧品トレンドを探ってみた。

 60-70年代には、工業製品や食品による被害に注視した消費者運動の気運が高まり、化粧品においても安全性や刺激性などの研究が盛んに行われ、皮膚理論や生理解明なども合わせて行われた。それによって新規有効成分や皮膚の保湿機構などが明らかになり、新しい化粧品のコンセプトとなった。80年には指定成分表示が業界基準となった。80年代は、さらに新しい乳化技術が開発されたり、個別の肌に対応した店頭でのカウンセリングなども始まり、化粧品の多様化が進んだ。86年には美容液という種別が追加された。90年代は、早々にエンドセリンの発見があり、さらに新素材、新技術、生命科学という新しい分野の研究が盛んになり、皮膚計測機器の発展もあって、化粧品の機能や効果が計量化、数値化されて、化粧品の作用が皮膚表面だけにとどまらないということを示した。このころから、抗老化、抗加齢、エイジングケアなどの中高年向きの化粧品コンセプトが多く見られるようになった。92年にはSPF,97年にはPAの表示が、2001年には全成分表示が実施された。また、90年代後半には、皮膚と心、体や感覚器と化粧品の関係なども研究されるようになった。2000年代に入り、植物や自然界に有効成分を求めたり、原材料のトレーサビリティ、食事を含む体の内側との関係や自然治癒力、免疫などにも関心が高まっている。

 その時代にあった消費者が求める化粧品は、効果や機能をより強く求める機運と、自然に倣(なら)い効果も含めて体バランスを求める機運の2つのうねりがあるように感じる。前者をFunctionalism(機能主義)という言い方をするならば、もう一方はNaturalism(自然主義)という言い方が出来る。
(2010.03.16 暮らしの科学部)

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講演テーマ講演テーマ
老化予防に対する化粧品効果のアンケート老化予防に対する化粧品効果のアンケート

化粧品効果への期待に関するアンケート化粧品効果への期待に関するアンケート
化粧品の満足度アンケート化粧品の満足度アンケート

ブランドの変遷(1)ブランドの変遷(1)
ブランドの変遷(2)ブランドの変遷(2)

化粧品トレンド化粧品トレンド
効果や機能をより強く求める機運(左)と、自然に倣(なら)い効果も含めて体バランスを求める機運(右)効果や機能をより強く求める機運(左)と、自然に
倣(なら)い効果も含めて体バランスを求める機運(右)
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