フジテレビ商品研究所

商品研究レポート

拭き掃除用具

クロス&ワイパー

 家中の汚れをすっきり拭き取る様々な表面形状のマイクロファイバーや不織布製などのクロスやワイパーが出ています。それぞれどれほどの拭き取り能力があるのか調べてみました。クロスは、マイクロファイバー製クロス5点(素材は、Aがポリエステル、B、C、Dはポリエステル・ナイロン混紡、Eはレーヨン)を使用。ワイパーは、不織布製シート4点、マイクロファイバー製モップ1点を使用。一般的な織ふきんや化学ぞうきんもあわせて、汚れ落ちを検証しました。

評価品


【 クロス 】
 A.あっちこっちふきんナノ(帝人フロンティア)
 B.ピカッ!と家中お掃除クロス(マーナ)
 C.Satto マイクロファイバークロス(山崎産業)
 D.べっぴんさんだきとりクロス(モック)
 E.パルスイクロス 油汚れバイバイ(コパ・コーポレーション)
 F.<織ふきん> 日東紡の新しいふきん(ニットーボー新潟)

【 ワイパー 】
 G.激落ちワイパー ドライシート(レック)
 H.クイックルワイパー 立体吸着ドライシート(花王)
 I.ウェーブ 超毛束ドライシート(ユニチャーム)
 J.クイックル ふわふわキャッチャー(花王)
 K.Satto フローリングワイパー用ハイテクモップ(山崎産業)
 L.<化学ぞうきん> サッサ(大日本除虫菊)

表1:評価品



評価項目

【 テスト方法 】

1.ドライ汚れ除去性能
 チリやホコリ汚れを拭く作業を想定して、プラスチック板の中央に擬似花粉((株)アグリ製、0.3g/28×8cm四方)を撒き、プレートに巻きつけた評価品に荷重(500g)をかけて、一方方向に1回拭き取りました。評価品を巻きつけたプレート(26×10cm)には、歪むことなく、使用面がしっかりと密着するようにプラスチックと木材の上にクッション性のあるポリエチレンマットを重ねた3層構造のものを使用しました。拭き取り後の花粉の残り具合とワイパー・クロス生地への吸着具合を観察し、評価を行いました。



写真1:実験風景



2.ウエット汚れ拭き取り性能(クロスのみ※)
 食べこぼしなどのひどい汚れがついている場合は、汚れ落ちを確認しながら汚れが取れるまでよく拭いて落とします。しかし、一見わかりにくいようなわずかな汚れについては、汚れ落ちをはっきり確認できません。サッと一拭きした際に、わずかな汚れを落とせているのかについて、目視では確認できない蛍光液を使用して汚れ落ちの評価を行いました。食卓や調理台などを拭く作業を想定し、ポリエチレン製マットの中央に蛍光液を塗布(24×7cm)し、塗布面全体を拭き取るように折りたたんだクロスをプレート(26×10 cm、プラスチックと木材の2層構造のもの)に巻きつけ、荷重(500g)をかけて、一方方向に1回拭き取りました。拭き取りは、乾拭きと水拭きの2条件で行い、拭き取り後にブラックライトを照射して、蛍光液の落ち具合を観察し、評価しました。
※商品パッケージにも明記されていますが、ワイパーはウエット汚れに対応していないため、クロスのみで評価しました。




【 結 果 】

1.ドライ汚れ除去性能
  測定の結果を表2に示します。

表2:ドライ汚れ除去性能

 クロスの中では、A、Dが、擬似花粉をまいた箇所だけでなく拭き終わりのところまで、花粉残量が最も少なく、B,Cがそれに続きました。Eのクロスは花粉をまいた箇所も部分的に除去しきれておらず、拭き終わりにも花粉残量が多くみられました。Fのふきんについては花粉をまいた箇所から拭き終わりまで、全体的に花粉が残ってしまいました。
 ワイパーの中では、花粉残量が最も少なかったのはHで、I、Jがついで少なく、Lの化学ぞうきんがそれに続きました。G、Kは花粉をまいた箇所も部分的に除去しきれておらず、拭き終わりにも花粉残量が多くみられました。
 クロスとワイパーを比べると、ワイパーのほうが花粉残量は少ないものが多く、生地にしっかりと花粉を吸着していました。
 さらに、詳しく生地の表面形状を観察してみると、クロスとワイパーどちらも、凹凸加工されているものや起毛した商品の方がしないものより効率良く吸着していました。クロスの中ではポリエステル、ボリエステル・ナイロン混紡素材のほうが、ワイパーでは薬液が配合されているもの(H、I、J)が花粉をより多く吸着していました。
 また、クロスやワイパーに吸着されている花粉は拭き取り面の前方に多く付着しており、偏りがみられました。今回の擬似花粉の量で、新品を使用した1回の拭き取りでも残っていることから、日常的に何回も使用していると、縁に汚れが溜まり、吸着しきれない汚れは掃き寄せているだけという可能性が高いと考えられます。



2.ウェット汚れ除去性能
 測定の結果を表3に示します。

表3:ウェット汚れ除去性能


 Fのふきんがほとんど拭き取れていないのに対して、ポリエステル、ポリエステル・ナイロン混紡素材のA〜Dのクロスは、かなり取れました。特に、Dは縫い目以外、蛍光液の残りが確認できないほどでした。ふきんと同じ素材であるセルロースを主成分とするレーヨンのEは、かなり残っており、ふきんと同様、蛍光液が外側に広がってしまう様子が確認できました。
 また、A〜Dの中では、厚みがあるほうがよく落ちていることから、押し付けた際に拭き取り面積が増え、拭き取り効果がより高くなったと考えられます。
 乾拭きと水拭きとでは水拭きのほうがよく取れる傾向がありました。ウエット汚れなので、乾拭きよりも水で湿らせたほうがクロスによりなじみ、しっかりと拭き取れたことがわかります。



まとめ

評価結果をまとめ、一覧表(表4)に示しました。

表4:評価結果

 今回の評価結果から、ドライ汚れに対しては、クロスにくらべワイパーのほうがより多くの汚れを吸着しやすいことが確認できました。ただし、どれも拭き終わりには汚れの残りがみられたことから、何回か使用していると、拭いた面は綺麗になっていても、拭き終わりの箇所には汚れが残ってしまうことが考えられます。使用面の汚れの付着程度を確認して、汚れが端に溜まっているようならば、面を変えるなどして使用すると汚れの残りが抑えられます。必ず最後には綺麗な面で仕上げ拭きをするようにしましょう。
 また、ウエット汚れに対しては、マイクロファイバークロスは目に見えないわずかな汚れまでしっかりと拭き取っていることを確認できました。乾拭きよりも水拭きのほうがよりしっかりと拭き取れていましたが、やはり同じ面を使用していると、生地に吸着した汚れが再度付着して、かえって汚れをつけることになりますので、常にキレイな面で拭くよう、面を変えながら使うことが大切です。高い性能を保ちながら使い続けるためにも、使い終わった後は吸着した汚れをしっかりと洗って乾燥し、清潔に保つことを心がけてください。
 マイクロファイバーのクロスやワイパーを選ぶ際には、凹凸加工されているものや起毛した表面形状で、クロスの場合は素材がポリエステルもしくはポリエステル・ナイロン混紡で、かつ厚みがあるものを、ワイパーの場合は薬液が配合されているものを選ぶと高い吸着力が期待できてよいでしょう。これから年末の大掃除にむけて、大活躍すること間違いなしですので、ぜひ使ってみてください。

(2015.12.11 生活科学研究室)

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