フジテレビ商品研究所

商品研究レポート

扇風機で洗濯物を3倍速く乾かす!

扇風機で洗濯物を
3倍早く乾かす!

 洗濯物の部屋干しに、扇風機の活用を試みました。結果、バスタオルのような水を多く含む厚手の生地ほどその効果があることが分かりました。

試験の概要

 バスタオルなど、洗濯物を一日中部屋干しにしていると、乾かないばかりか、カビ臭くなることもあります。そこで、洗濯物の部屋干しに、扇風機の風を当てることで、より早く乾かすことができないか、比較実験を行いました。

実験方法

実験方法

 実験対象の洗濯物には、家庭洗濯の中でも洗濯頻度が高いもの、さらに生地の厚さが大きく違うものとして、ワイシャツとバスタオルを選びました。衣類は、あらかじめ60℃の恒温条件で一晩乾燥させた重量を初期乾燥重量とし、この重量を乾燥重量100%としました。

 洗濯物は、絡まらないように、4つの洗濯物をそれぞれ一つずつ洗濯ネットに入れました。その後、ドラム式洗濯機で洗濯脱水後、室温25℃湿度50%に調整した恒温恒湿室内にハンガーにかけて干し、時間ごとの重量を測定した後、その時の乾き具合を、洗濯物を手で触り確認しました。洗濯物が乾いて、ほぼ重量の変化がなくなったところを「飽和乾燥重量」としました。「洗濯物が乾いた時間」は、手で触って乾いたと感じた時間としました。風を当てる試験では、同じ条件で1mの距離から扇風機の風を当てて洗濯物を干し、同様に洗濯物重量の変化と乾き具合を比較しました。扇風機の風は、一番弱い「弱」(風速2.0 m/秒)に設定しました。

試験結果

図1 : 部屋干し中の洗濯物重量の変化

 図1は、そのまま部屋干しした場合と扇風機の風を当てた場合の、1時間毎の洗濯物の重量変化と乾き具合を示したグラフです。

1)そのまま部屋干した場合
 そのまま室内に干した場合、ワイシャツは8時間後には乾きました(乾燥重量比108%)。このとき、バスタオルはいわゆる「生乾き」(同113%)状態で、乾ききったのは10時間後でした。これは朝9時に干して夜の7時にようやく乾くという時間になります。

2)扇風機の風を使って干した場合
 扇風機の風を当てて乾かすと、ワイシャツもバスタオルも3時間で乾きました。そのまま干すのに比べ3倍以上の早さです。特に、厚手のタオル地は風を当てることで、より効率良く乾いていったことが分かりました。
 洗濯物が乾いて、ほぼ重量の変化がなくなったときの飽和乾燥重量を重量比(%)で比較したのが表1です。そのまま部屋干しした場合は、バスタオル107.5%、ワイシャツ107.9%なのに対し、扇風機を使った場合は、それぞれ106.4%、106.3%となります。風を当てることで、よりしっかり衣類を乾燥させていることも分かりました。洗濯物の乾燥に、風は早さだけでなく、しっかり乾かす(水分を衣類に残さない)ことも出来ることが分かりました。

表1 : 乾いた時間と飽和乾燥重量比

3)なぜ、ワイシャツとバスタオルで乾き方が違うのか
 ワイシャツとバスタオルの、脱水直後に含まれる水分量を比較すると、ワイシャツは155%、バスタオルは192%でした。厚手のバスタオルは、Yシャツの2倍近くの水分を含んでいました。当然、そのまま部屋干しすると、バスタオルはワイシャツより乾くのに時間がかかるわけです。
 ところが、扇風機を使うと、ワイシャツもバスタオルもほぼ同じ3時間で乾きました。タオル地のような含水量の高い厚手の素材ほど、風の効果は大きいと言えます。

他にも扇風機活用のメリットが

 バスタオルを一日中部屋干していて、カビ臭くなった経験はありませんか?
 これから気温が低くなるにつれて、部屋干しはさらに乾きが遅くなり、部屋干しによる雑菌の繁殖や臭いが心配です。暖房器具を使って乾かす季節でない時は、特に気になります。扇風機活用のメリットは、暖房器具を使わない時にも早く乾かすことができるということです。
 また、扇風機を使うと、乾燥機のように繊維が傷む心配もありません。さらに、乾燥機に比べ、電気代の節約にもなります。
 早く乾くだけでなく、衛生的で環境にも優しい「扇風機での部屋干し」をぜひ試してみてください。

(2013.10.04 生活科学研究室)

▲PageTop