フジテレビ商品研究所

今までの研究レポート

トースター10機種の比較試験 ①

トーストの焼き色比較



 半年ほど前、一般消費者の方からお便りが届きました。「トーストを焼くとき、途中でひっくり返さないと表裏を同じように焼けません。手間がかかります。よいトースターはありませんか?」
 両面を挟んで焼くポップアップトースター1台を購入して試したところ、表裏の差が小さかったため、「トーストだけならポップアップタイプも視野に入れては?」と返信しました。
 そこで今回、古くて新しいポップアップを中心にトースターの性能を改めて検証してみることにしました。

トースト


トースター10機種を使い売れ筋の食パンを焼く

  家電量販店で売れ筋の商品を中心にオーブンタイプの「過熱水蒸気発生」、「マイコン搭載」、「単機能」と、ポップアップタイプ「1スロット」、「2スロット」の5グループ10機種を選びました。
 山崎製パン(株)によると、トーストは「焼き色はキツネ色がおいしく見える」「食感は外はパリッと中はしっとりが好まれる」「角パンはしっとり、山型パンはパリッとした食感に焼き上がる」とのこと。バターの風味とコクがあり、しっとりと焼き上がるトースト向きの角食パン「ロイヤルブレッド」6枚切りを試料としました。

キツネ色はおいしそうでも、アクリルアミドが心配

 アクリルアミドは食材を120℃以上で加熱すると生じやすく、長期間とり続けると人体に悪影響を及ぼすとされる物質です。農林水産省は「加熱の温度が高いほど、時間が長いほど高濃度になる。トーストは薄めの焼き色に仕上げるように」と注意喚起しています。そこで、図の「2・部分的に軽い焼き色」を基準にして、各機種の加熱時間を決定しました。

トーストの焼き色とアクリルアミド濃度の関係

焼け具合を画像データで評価次回は食感を中心に

 トースト両面をスキャンしたカラー画像データをフォトショップでグレースケール化し、ヒストグラムから焼き色の解析を行いました。各機種でトーストを3回ずつ焼き、各ヒストグラムを6分割(濃1 ⇔6薄)して各区画の割合を求め、平均値を円グラフにし、平均的な焼き上がり写真と共に表にまとめました。なお、オーブンタイプの上面とポップアップタイプの焼き色が濃い面を「濃面」、その裏側を「薄面」としました。
 【焼きムラ】は、濃面の円グラフの割合がもっとも大きい区画と次に大きい区画の合計が大きいほど“ 焼きムラが少ない”と判断し、過熱水蒸気発生のBとマイコン搭載のCを◎、2スロットのIを×と判定しました。
 【薄面の焼け具合】は、焼き色が薄い5・6区分の割合の合計が大きいほど“ 焼けていない”と判断し、2スロットのJを×、2スロットのIを◎と判定しました。
 お便りにあった裏返す手間を評価するため、濃面と薄面のヒストグラムピーク差の合計値を【焼き色の差】と判断し、差の小さい単機能のF、1スロットのGを◎、大きい過熱水蒸気発生のBと単機能のEを×と判定しました。
 今回の焼き色評価では、1スロットのポップアップがおおむね好評でしたが、その他のタイプにも同程度の評価の機種がありました。次回は食感を中心にレポートします。

表 10種トースターとトーストの焼き色評価

トースター10機種の比較試験 ①トーストの焼き色比較/pdfレポートをダウンロードする

(2018.4.9 食品料理研究室)

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