フジテレビ商品研究所

今までの研究レポート

【平成27年室内環境学会学術大会】

スギ花粉の身体への付着に関する調査

Investigation concerning adhesion of Japanese cedar pollen to surface skin

日時・場所:2015年12月3日 沖縄コンベンションセンター
○島田 瞳(会員)1)、川上 裕司(会員)2)、橋本 一浩(会員)2)、小田 尚幸(会員)2)、 野尻 妙子(非会員)2)、野積 宏子(非会員)1)、金 辰也(非会員)1)、久留戸 真奈美(非会員)1)
1) 株式会社エフシージー総合研究所 美容・健康科学研究室
2) 株式会社エフシージー総合研究所 IPM研究室

Abstract: In recent years, Japanese cedar pollen allergy has become a national problem. Such as itchy eyes and sneezing, symptoms are serious. There is a hindrance in daily life. For preventive countermeasure against cedar pollen allergy were investigated adhesion of pollen to the body. The collection of pollen in the four locations, parietal, side of the head, forehead, and the cheek has been made. But there was no significant difference. From this investigation, I found that pollen is attached. To suffer a hat, measures of cleansing and after returning home, were considered for pollen prevention.
キーワード:スギ花粉、付着、採取、調査


1.緒言

 今春の花粉の飛散数は東京都では昨年春の1.2倍で過去10年平均の約6割であったとの報告がある[1]。しかし、花粉症患者数は明確には分かっていないものの、国民病とも言われ問題となっている。一般的に多いとされるスギ花粉症のアレルギー症状はさまざまだが、特に目の痒みや鼻水、くしゃみの症状は日常生活にも支障をきたしかねない。花粉症対策として医薬品による症状緩和は重要であるが、症状が出ることを未然に防ぐことも必要と考える。予防策を検討するため、目や鼻に近い身体上部の頭部と顔面に花粉が実際に付着しているのか、スギ花粉数をカウントし部位による違いがあるか調査をしたので報告する。

2.方法

【調査期間】 2015年3月19日(木)〜24日(火)
【調査対象者】 弊社研究員5名(男性2名、女性3名)
【調査部位】 (1)頭頂部、(2)側頭部、(3)前額部、(4)頬部の計4ヶ所(Fig.2)
【採取方法】 スライドガラス(76mm×26mm)のフロスト部分を除いて薄くワセリンを塗布し、調査部位に当てて付着花粉を採取した。採取タイミングは外出から帰宅後、各個人の自宅にて行った。対象者は平日は都内に通勤し、主に日中内勤をしている。期間中の生活に制約は設けず、普段通りに過ごしてもらった。
【カウント方法】 花粉採取後のスライドガラスはグリセリンゼリーを小片のせて下から電熱器で加熱した。その上からカバーガラス(22mm×40mm)を被せて封入し、花粉を染色した。光学顕微鏡(100倍)にてカバーガラス内の花粉をカウントした。

3.結果および考察

 東京都千代田区の飛散スギ花粉の累積値を元にグラフに表した(Fig.3)[1]。3月上旬〜中旬が花粉飛散量のピークと言われており、本年は3月22日頃が多かったことが分かる。花粉の採取は2015年3月〜4月にかけて実施したが、スギ花粉飛散が多かった3月19日〜24日の6日間について集計した結果、どの部位も花粉の付着は確認された。解析は個人差を考慮し標準化をして行い、中では額が多い傾向が見られたが、有意な差は認められなかった(Fig.4)。
 部位による有意差は認められなかったものの、頭髪や顔面に花粉が付着していることが分かった。空中の飛散量から考えると、より多量の花粉が身体に付着しているかと推測されたが、予想に反し少量であった。これは付着した花粉が長時間留まらない可能性も考えられる。また、採取部位や面積が限られていたことも一因として挙げられる。

4.まとめ

 花粉吸入を防ぐためのマスクの着用は勿論のこと、花粉は身体に付着することから外出時、頭部には帽子を被ること、外出先から帰宅をしたら付着してしまった花粉を除くため、洗顔や拭き取りをすることが対策として考えられる。最近では花粉の付着防止スプレー等の製品が販売されており、取り入れることも良いであろう。それ以前に花粉を持ち込まないよう室内に入る際には花粉を払うことも重要だと思われる。

5.引用・参考文献

[1]東京都健康安全研究センター HP http://www.tokyo-eiken.go.jp/
[2]株式会社ウェザーニューズ HP http://weathernews.jp/
[3]大阪府 HP http://www.pref.osaka.lg.jp/

▲PageTop