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なわとびは適切な長さと重量の縄を選びましょう

なわとび商品写真

 運動を習慣付けようと考えている方は多いのではないでしょうか。季節を問わずに気軽に取り組みを始めることが大切です。

 そこで小学生の頃、一度は経験している「なわとび」をお勧めします。なわとびを跳ぶことは全身の筋肉を揺らすので、全身運動になるほか、縄を回す腕や固定する肩、体重を支えながら跳んでいる下半身など、様々な部位の運動にも有効。さらに、心肺機能やリズム感がよくなる、といった効果も期待できます。

身体活動としての強度とは

 身体活動の強さを表す単位「メッツ(METs)」が厚生労働省から提唱されています。メッツとは身体活動の強さが安静時の何倍になるかを表す単位で、座って安静にしている状態が1メッツ、普通歩行が3メッツに相当します。なわとびの場合、速いペース(毎分120〜160回)で12.3メッツ、ほどほどのペース(毎分100〜120回)で11.8メッツ、ゆっくりペース(毎分100回以下)で8.8メッツとされ、比較的活発な身体活動と位置付けられます(改訂版『身体活動のメッツ表』、2012年、独立行政法人国立健康・栄養研究所より)。

調査方法

 市販の重さと長さが異なる縄を購入して、同一の被験者1名(40歳男性、身長180㎝、体重60㎏)で跳んだ時の跳躍、リズム、バランスを評価しました(表1)。
 ウェアラブルセンサー※を腰に装着して、4種類のとび縄(A)(B)(C)(D)を使い、十分な休憩間隔を空けてそれぞれ1分間なわとびをしました。すると、装着したセンサーが跳躍間隔やバランスを数値化し、データベースに蓄積された情報を基に5段階で評価。跳んでいる時の身体のブレに着目することでバランス感覚や使用する道具による安定感の違いを比べました。

※ウェアラブルセンサー
 株式会社富士通総研/株式会社富士通ソーシアルサイエンスラボラトリのセンシングデータ活用基盤

調査結果

 なわとびを1分間行った時のそれぞれの心拍数から算出される運動強度は60〜80%の範囲でした。
 運動強度が80%以上になると長時間の運動を続けることが困難になってきます。また、60%以下ではウォーミングアップの運動強度としては十分ですが、筋肉のエネルギー源をほとんど使わない強度になります。有酸素運動を継続できる運動強度は60〜80%の範囲と言われています。このことから、なわとび運動は、まさに、この有酸素運動に適した運動であることが分かります。
 それぞれのとび縄で跳んだ時の心拍数の数値を比べると、重量が重い縄(A)で、運動強度が79%と他の商品より心拍数が顕著に上昇し、跳躍する被験者への負荷も大きいことが分かりました。
 ウェアラブルセンサーを使った5段階評価の結果、重い縄の(A)は、跳躍回数が少なくて1分間の跳躍を続けるのが難しかったことから、より強い強度のトレーニングをしたい人に向いています。一方、軽い縄の(B)は、縄を回しにくく跳躍間隔のばらつきが大きいとび縄でした。縄が長めの(C) は、横ブレが大きくなり、長さの短い(D)は、180㎝の長身の被験者には短く、猫背で跳ぶためか、跳躍時間のばらつきと前後ブレが著しい跳び方になりました。

なわとびを1分間行った時の調査結果

適切な道具選びも大切

 縄の長さと重さを跳ぶ人の体格や体力に合った縄を選ぶことが大切です。数分間から十数分間のなわとび運動は、使い勝手の良い縄を用いることで失敗回数も減り、効果的な有酸素運動を継続できます。
 また、ジャンプと着地を繰り返すなわとびは、ヒザや関節にかかる負担にも注意が必要です。衝撃をしっかりと受け止めてくれる靴を履くことも忘れないこと。日頃は運動不足なのに、いきなりなわとびをやるのはアキレス腱を傷めるなど怪我の元。なわとびをする前は、必ず準備運動をしてからにしましょう。


【正しい跳び方のコツ】
日本なわとび連盟で推奨している縄の跳び方のコツは、足を一歩前に出し、つま先で踏んだ時、グリップが胸の高さになるように調整します。ひじを身体につけて、脇が開かないようにつま先でジャンプします。ロープはグリップの先で回すイメージで回します。

正しい跳び方

なわとびは適切な長さと重量の縄を選びましょう/pdfレポートをダウンロードする

(2017.6.26 美容・健康科学研究室)

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