首相交代の舞台裏と今後の政局
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| 政治ジャーナリスト 後藤 謙次 氏 |
鳩山由紀夫首相が退陣し、菅直人氏が第94代の内閣総理大臣の椅子についた。6月11日の所信表明では、財政再建に向けた超党派での取り組みが必要と訴え、前途多難な政権運営をうかがわせた。一方で、菅新政権誕生によって、小沢一郎前幹事長の手法にみられる「ボス交」(ボス同士の裏交渉)での政局運営の時代が終焉を迎えたともいえる。菅氏を自分のカードとして考えていたフシのある小沢氏としては、誤算だったのではないか。
菅代表(首相)のもとで、民主党は小沢色を一掃し、風とおしのいい政党を目指しつつある。拙著『小沢一郎 50の謎を解く』(文藝春秋)で詳しく解説しているが、小沢氏は、自民党のプリンスとして日の当たる道を歩んできた。これに対し、菅首相は3回の落選を経験するなど、荒波にもまれて政治家としてのキャリアを築いてきた。この違いが、ここ一番の勝負で明暗を分けたのではないかと思う。
この政変劇の道筋を描いたのは、鳩山前首相だ。退陣表明の前日にもメディア向けのちょっとした戦術をとった。小沢氏・輿石東参院議員会長との三者会談を官邸でも党本部でもなく国会内で行なったのだ。これだと、会談を終えて出てくる三者の表情をメディアが撮ることができる。ムッとした顔の小沢、輿石氏とは対照的に、鳩山首相は晴れやかな顔で親指を突き上げるサムアップを記者団にみせた。あとになって考えると、勝利宣言とも受け取れる図だ。
最大野党の自民党は、鳩山退陣により参院選での苦戦が予想される。自民党は内閣不信任案を提出し、それを民主党全員に否決させて(つまりは鳩山内閣を信任させて)人気のない鳩山首相を辞任させられない状況に追い込むべきだったが、いまの自民党にはそうした戦略を立てられる実力者もいない。ほかの野党も、民主党の人気回復により苦戦が予想される。一方で長期政権を目指している菅首相には、禍根を残さず小沢氏を処遇し、党内をまとめる課題が残っている。
| ――以下参考用に6月の月例会の御案内の内容を掲載しています―― 【6月・月例会のご案内】 「参院選の行方とその後の政局」 「フジサンケイ広報フォーラム」の6月・月例会は、テレビでおなじみの政治ジャーナリスト、後藤謙次氏を講師に招き、「参院選の行方とその後の政局」をテーマに開催いたします。 民主党政権が発足し8カ月が経過しました。事業仕分けなど新たな手法が評価される一方で、低迷する経済問題やギクシャクした日米関係などを憂慮する声も多く聞かれます。そこで今回は、7月の参院選がどうなるのか、その後の政局展開をどう読むか、政治ジャーナリストの後藤謙次氏に解説いただきます。 後藤氏は、共同通信の首相官邸キャップ、政治部長、編集局長など歴任、この3月までTBSの報道番組「総力報道!THE NEWS」のメインキャスターを務められました。講演では、テレビ報道の仕組みやメインキャスターの仕事についても触れていただく予定です。 スケジュール調整のうえ、関係部署にもお声をかけていただき、ご参加くださいますようご案内申し上げます。 |
| 【日 時】 | 2010年6月11日(金) 15:00〜17:00 |
| 【会 場】 |
日本記者クラブ・宴会場 千代田区内幸町2-2-1 日本プレスセンタービル9F Tel.03-3503-2721 |
| 【テーマ・講師】 |
「参院選の行方とその後の政局」 政治ジャーナリスト 後藤 謙次 氏 |
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