月例会開催レポート

災害・紛争地域での医療と広報活動
―国境なき医師団の緊急医療・人道援助

 フジサンケイ広報フォーラム2月の月例会は、国境なき医師団日本・広報/ファンドレイジング担当オフィサーの岡崎卓也氏を講師に迎え、「災害・紛争地域での医療と広報活動」をテーマに開催した。

―講演要旨は次の通り―
岡崎 卓也 氏
国境なき医師団日本・広報/ファンドレイジング担当オフィサー
岡崎 卓也 氏

 国境なき医師団は、1971年にフランスで設立された国際的な民間の医療・人道援助団体だ。独立・中立・公平の原則に従って運営されている。したがって、宗教・政治・経済などからの影響を排除するため、資金援助の多くは個人からの献金でまかなっている。また、医師としての倫理観から、たとえ兵士であっても、武器を捨てれば他と区別することなく診療にあたる。

 現在、19カ国に支部を持ち、約4600人の海外派遣スタッフが約2万4000人の現地スタッフとともに65カ国で援助活動を展開している(2008年実績)。赤十字など医療活動を実施する団体と比べ、国境なき医師団の特徴は、緊急医療支援とアウトリーチ活動を手がけることだ。これは、緊急時にこちらから出向いて援助を必要としている人々を積極的に見つけ出し、そこにサービスを提供する。

 国境なき医師団の緊急支援活動が必要となる原因の5割近くは武力紛争で、次いで感染症や疫病の流行だ。派遣地域の7割近くがアフリカに集中している。援助活動とともに証言活動にも力を入れている。活動現場で目の当たりにする状況を世界に伝えることで、根本的な問題である紛争や人権侵害行為を撲滅したいと思っている。これまでの活動が評価され、1999年度にはノーベル平和賞を受賞した。

 2008年度では、日本から52人の医師らが延べ65回23カ国に派遣され、活動した。期間はおよそ半年から1年程度。医師や看護師などの医療従事者以外に重要な役割を担うのが、ロジスティシャンと呼ばれる現地での物資調達のエキスパートや、現地で財務・人事管理を手がけるアドミニストレーターだ。こうした職務では、ビジネスの世界でのマネジメント経験が生かされるので、一般の人にも応募してほしいと思う。

 国境なき医師団では、寄付で得た資金の8割以上を実際の活動費に充てている。さらに多くの人々を助けるためにも、栄養治療や必須医薬品キャンペーンを実施している。日本においても国境なき医師団の知名度は上がってきているが、助ける人をさらに増やすため、資金や海外派遣スタッフの募集活動に力を入れている。

――以下参考用に2月の月例会の御案内の内容を掲載しています――
【2月・月例会のご案内】
災害・紛争地域での医療と広報活動


 さて、「フジサンケイ広報フォーラム」2月・月例会は、『国境なき医師団 日本』の広報/ファンドレイジング担当オフィサーの岡ア卓也さんをお招きし、「災害・紛争地域での医療と広報活動」をテーマにお話をいただきます。

 国境なき医師団は、1971年にフランス人医師たちを中心に設立された独立系の世界ネットワークの医療・人道援助団体です。その活動の目的は、危機に瀕した人々への緊急医療援助だけではなく、援助活動の現場で目の当たりにする現状を国際社会に証言する組織として、世界65カ国で活動をしています。99年にはノーベル平和賞を受賞しました。

 日本では、92年に事務局を開設。95年の阪神・淡路大震災、2004年の新潟中越地震で診療や情報収集活動を実施したほか、04年から07年にかけて大阪・あいりん地区で診療活動を行った実績などがあります。 岡ア氏には、団体の活動内容や世界における人道支援及び医療の実態などについて現場のエピソードも交えてお話しいただきます。

 スケジュール調整のうえ、関係部署にもお声をかけていただき、ご参加くださいますようご案内申し上げます。



【日 時】

2010年2月24日(水) 15:00〜17:00

【会 場】 日本記者クラブ・宴会場map
千代田区内幸町2-2-1 日本プレスセンタービル9F
Tel.03-3503-2721
【テーマ・講師】 「災害・紛争地域での医療と広報活動」
 特定非営利活動法人 国境なき医師団 日本
 広報/ファンドレイジング担当オフィサー  岡ア 卓也氏
「月例会」とは

 会員制情報サービス組織「フジサンケイ広報フォーラム」が毎月開催する「勉強会」です。広報担当者にすぐに役立つ情報提供を目的にしたものです。 勉強会のテーマは、事件・事故、特殊ジャーナリズム、内部告発などへの対応といった危機管理やIRなど。時には企業見学会なども実施します。
月例会には、会員各社から何名でもご参加いただけます。また、テーマによっては関連部門(宣伝部や法務部など)の方のご参加も可能です。

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