月例会開催レポート

社会部記者の気質と習性
―事件報道に見る東西記者の違い

 フジサンケイ広報フォーラム1月・月例会は、産経新聞東京本社編集局長の片山雅文(かたやま・まさふみ)氏を講師に迎え、「メディアの習性と特徴 東京・大阪の違い」をテーマに開催した。

―講演要旨は次の通り―
片山 雅文 氏
産経新聞東京本社編集局長
片山 雅文 氏

 記者はすべて“猟犬”のような性質を持っている。私は大阪社会部育ちだが、事件記者は他部の記者に比べてその度合いが強く、同じ記者であっても部のDNAが違う。また、同じ社会部記者でも、関東に比べ関西の方が、どう猛性が強い。経済部記者と同じだと考えて社会部記者に対応すると、随分と勝手が違い、戸惑う広報担当者も出てくると思う。普段接することのない地域や他部の記者の気質の違いを十分理解しておくことが必要だ。

 記者であれば、誰しも特ダネをとることに執念を燃やすものだ。この点で東西の記者に違いはない。しかし、大阪では社会部の記者が政治マターを含め、広範な領域をカバーしている。いきおい、社会部記者、とりわけ事件担当の記者は注目を浴びることになるので、それだけ特ダネをめぐる競争も激しくなる。俗に「東京では書けば特ダネ、大阪では書かなかったら特オチ」といわれている。東京では苦労して取材すれば特ダネを打てるが、大阪では自社だけの特ダネだと思っていても、他紙も同時に報じているぐらい競争が激しいということの例えだ。大阪の記者は、「特ダネがとれない=特オチ」というプレッシャーのなかで、ますます牙を磨いていくことになる。

 社会の価値観が大きく変化を遂げて、広報対応などのリスクマネジメントをきちんととらないと、企業の存亡にかかわる時代となった。そうした時代の幕開けに起きたのが「グリコ・森永事件」だったのではないかと思う。現職社長が自宅から誘拐されるなど、企業は無論のこと、警察やメディアにとってもはじめて経験することの多い事件だった。報道機関に犯行予告を送るといった社会自体を翻弄(ほんろう)する「劇場型犯罪」と称された。くわえて、本来被害者である企業が「何かを隠して裏取引したのではないか」とあらぬ疑いをかけられ、事業業績にも大きく影響した。この事件を通じて、企業は広報の重要さを改めて認識したのではないかと思う。一方で、メディアにとっても、企業が対象となった事件や不祥事の報道のスタイルを本格的に形づくる契機になったと考える。

――以下参考用に1月の月例会の御案内の内容を掲載しています――
【1月・月例会のご案内】
メディアの習性と特徴〜東京・大阪の違い


 「フジサンケイ広報フォーラム」の1月・月例会は、 産経新聞東京本社編集局長の片山雅文氏を講師にお招きし、「メディアの習性と特徴〜東京・大阪の違い」をテーマにお話をいただきます。

 インターネットの登場などにより、各メディアを囲む環境が大きく変化しているといわれています。今回は、新聞・テレビ・インターネットなどの各メディアの特徴、記者や論説員などジャーナリストの習性などについて解説いただきます。

 片山編集局長は、11年半にわたり、阪神地域を中心に警察担当の記者を経験し、米国ロサンゼルス特派員や産経ウェブ編集長などを歴任されています。講演では、東京と大阪のメディアや記者の気質の違いなどについてもエピソードを交えてお話いただく予定です。

 なお、月例会終了後に恒例の新年会を兼ねた懇親会を開催します。スケジュール調整のうえ、関係部署にもお声をかけていただき、参加くださいますようご案内申し上げます。



【日 時】

2010年1月22日(金) 15:00〜18:00(17:00〜18:00は懇親会)

【会 場】 日本記者クラブ・宴会場map
千代田区内幸町2-2-1 日本プレスセンタービル9F
Tel.03-3503-2721
【テーマ・講師】 「メディアの習性と特徴〜東京・大阪の違い」
 産経新聞東京本社編集局長  片山 雅文氏
「月例会」とは

 会員制情報サービス組織「フジサンケイ広報フォーラム」が毎月開催する「勉強会」です。広報担当者にすぐに役立つ情報提供を目的にしたものです。 勉強会のテーマは、事件・事故、特殊ジャーナリズム、内部告発などへの対応といった危機管理やIRなど。時には企業見学会なども実施します。
月例会には、会員各社から何名でもご参加いただけます。また、テーマによっては関連部門(宣伝部や法務部など)の方のご参加も可能です。

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