危機管理とコンプライアンス−トップ広報の重要性と難しさ
フジサンケイ広報フォーラム5月・月例会は、元東京都知事室秘書担当課長の福地元彦氏を講師に迎え、「危機管理とコンプライアンス−トップ広報の重要性と難しさ」をテーマに開催しました。 ―講演要旨は次の通り―
危機管理は、危機の予測やその対象についての検討などさまざまな活動を行うことになるが、なかでも、危機の再発防止の徹底は重要なポイントだ。基本は、危機から学んだ知識や経験を活かすことだ。企業・団体では「危機管理マニュアル」の整備が進んでいるが、過去の教訓を生かしたマニュアルは少ないのではないか。過去に起こった事案をさまざまな角度から見渡し、実際に対応した担当者にも聞き取り調査を行ったうえで、想定できる事態をさらに深く検討しなければ、本当に使えるマニュアルにはならない。 危機管理とコンプライアンスは、一体として考えておかなければならない。コンプライアンス(法令順守)をなおざりにして、危機管理はできない。コンプライアンスとは何かを組織内で常に問い続け、明確にしておくことが重要だ。個人のコンプライアンス違反が、所属する組織の危機や損失を招いたことは、枚挙にいとまがない。福岡市職員による飲酒運転・3幼児死亡事故では、事故の5日後に行われた2016年の夏季オリンピック国内立候補地選考にも大きな影響を与えた。事故が無ければ、福岡が選ばれたともいわれている。 地方自治体の幹部職員への広報研修では、マスコミ対応、議会対応、住民対応などについて学ぶ。なかでもマスコミ対応はとても重要視されている。民間ではマスコミ対応のよしあしが、企業の浮沈にもかかわる。全国の自治体などが採用していたシンドラー社製のエレベーターでの死亡事故では、シンドラー社のマスコミ対応のまずさから同社の企業としての誠実さが疑われた。その結果、多くの自治体が同社製エレベーターを撤去した。「マスコミ対応は、すばやく、誠実に行う」ことを、常日頃から心がけておくことが必要だ。 「トップは広報マン」といわれる。石原都知事は、マスコミへの対応はとても上手だし、優秀なトップ広報マンだ。一方で、不用意な発言でマスコミや住民からのバッシングを何度も受けた。われわれ広報担当スタッフの役割は、「トップ広報マン」を御していくことだと改めて実感した。1人の不祥事が組織を台無しにすることもある。広報担当者には、ますます、目配り・気配りの能力が求められてくると思う。 |
| ――以下参考用に5月の月例会の御案内の内容を掲載しています―――― 【5月・月例会のご案内】 危機管理とコンプライアンス―トップ広報の重要性と難しさ フジサンケイ広報フォーラム5月・月例会は、元都知事室秘書担当課長の福地元彦氏を講師にお招きし、「危機管理とコンプライアンス−トップ広報の重要性と難しさ」と題して、自らの体験をお話しいただきます。 福地氏は、故青島幸雄氏、石原慎太郎氏の2代の都知事に秘書担当課長として仕え、マスメディアをはじめとした様々な関係者への連絡調整や、住民からの都知事に対する要望やクレーム処理などにあたり、広報の攻めと守りの両面で都知事を裏から支えられた方です。福地氏の経験やそれに基づく教訓は、広報を担当する皆さま方にとっても、大変参考になると存じます。 どうぞ、社内でお誘い合わせの上、ご参加いただけますようご案内申し上げます。 |
| 【日 時】 |
2009年5月20日(水) 15:00〜17:00 |
| 【会 場】 |
日本記者クラブ・宴会場 千代田区内幸町2-2-1 日本プレスセンタービル9F Tel.03-3503-2721 |
| 【テーマ・講師】 |
「危機管理とコンプライアンス―トップ広報の重要性と難しさ」 福地行政書士事務所所長 福地 元彦 氏 |
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