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第225回 広島西飛行場(2010年3月29日更新)
先週、広島に出張した。その広島行きは、飛行機と新幹線のどちらを利用するかでいつも悩む。JR品川駅で新幹線「のぞみ」に乗車すると、4時間弱でJR広島駅に到着する。飛行機を利用すると、品川駅から羽田空港まで京浜急行で20分、搭乗時間まで30分、飛行時間が1時間半でおよそ1時間50分かかる。そして広島空港から広島市内までがリムジンバスで約1時間。このように新幹線と飛行機のいずれでも、市街地への到着時間はほとんど変わらない。
リスクは飛行機のほうが高いかも知れない。霧など天候の関係で、遅れる可能性があるためだ。数年前、私と同じ会合に出席する他社のメンバーが私より1時間弱遅い便に羽田から乗ったところ、「広島空港上空に濃い霧が発生し、大阪・伊丹空港に着陸します」とアナウンスがあり、あわてたという話を聞いたことがある。結果的に広島空港に着陸したが、常にこういうことがありうる、ということを想定しておかなければならない。
今回、行きはANA673便を利用。午前8時15分に羽田を離陸し、定刻どおり9時45分に広島空港に着いた。リムジンバスでJR広島駅に到着したのが11時前。お昼を兼ねて同業の人と打ち合わせをして、広島西飛行場近くの仕事先に着いたのは午後1時前だった。途中、タクシーから何度も目にしたのが「広島西飛行場から東京へ」という朱色の文字で書かれたポスター。広島空港が市街地から遠く、「地元の人もそう感じているんだ」と思ったものだ。
広島空港は、1994年に開催されたアジア競技大会で各国の大型ジェット機が離着陸するため2500メートル級の滑走路が必要となり、その前年、広島県の山中に開港した。その際、広島市西区にある旧広島空港は広島西飛行場となった。現在、宮崎と鹿児島へ日本エアコミューターがそれぞれ1日数便就航している。しかし、経営再建中の日本航空が決めた国内路線の廃止・撤退ブランで2010年度内に廃止される予定だ。地理からすると貴重な路線だと思う。残念でならない。
かつて広島西飛行場から宮崎、鹿児島以外にも、福島や新潟、富山、小松、関西国際空港など12の空港に便があった。1日数便でも羽田に就航していれば関東圏の利用者にとって大変便利で、しかも広島市はもっと潤うのではないかと思う。広島西飛行場から羽田への最終便が広島空港と同じ午後8時45分なら、広島市内で8時ごろまで飲食しながら打ち合わせできる。官庁・オフィス街から西飛行場まで、タクシーに乗れば20分ほどでいけるのだから。
さて、最終便に乗るためタクシーで広島駅に向かった。空港へはリムジンバスを乗り継ぐ。すると運転手さんは「これから空港ですか。いやぁ、広島空港ができてからというもの、広島の経済はさっぱりです。ともかく皆さん、早く空港に行こうとするんで、夜は寂しいものです」と嘆いた。私が感じたことと同じような思いを聞き、驚いた。広島西飛行場は最終的に廃港されるかもしれない。それでいいのかなどと、いろいろと考えさせられる日帰り出張だった。
(広報フォーラム事務局 山本ヒロ子)
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