広報ショートコラム
 
第212回 『ニューヨークの心意気』(2010年1月12日更新)

 昨年12月23日から30日まで、7泊8日でニューヨークへ出かけた。毎年、ニューヨークへはシーズンオフのツアー料金が安いときに出かけるが、クリスマスを目前にしたこの時期に出かけるのは初めてのこと。たまたま23日の出発日に限って、その前後に比べ費用が格段に安かったため、いつもの代理店に申し込んでいたところ、直前になって「お取りできました」という連絡が入った。
会社は24、25日の2日間休ませてもらうことにした。

 アメリカ東海岸はその週の前の週末に大雪が降り、ワシントンのダレス国際空港で飛行機の離着陸ができないと日本でもニュースで伝えられていた。数日経っているから大丈夫だろうと思いつつも、ケネディ国際空港に飛行機が着陸できなかったらと不安を抱えつつ出発した。機内ではワインを飲みながら映画を4本観た。ウトウトしかけたころ、「あと1時間でケネディ空港に到着します」というアナウンスがあり、ほっとした。

 私がいつも申し込むツアーは、往復の飛行機と滞在先のホテルの予約、それに空港からホテルまでの現地スタッフによる送迎というシンプルなものだ。大きなスーツケースを持っての移動は面倒なので、この送迎は助かる。空港を出てバスに乗り込むまでの間、冷え込みは厳しく、まるで冷蔵庫に入ったような寒さだった。しかし、身体もしだいに慣れてくる。ホテル到着したのが午後1時。荷物を整理して、水や牛乳、ジュースなどを買いに出かける。

 ホテルは、セントラルパークやティファニー、カルチェなどブランドショップが店舗を構える五番街に歩いて20分から30分で行ける場所にあった。五番街ではどのショップも大きなクリスマスツリーがでんと置かれ、クリスマスムード一色だ。ひと通り見て回った後、地下鉄で34丁目にある世界一広い百貨店メーシーズに行くことにした。ここでは、パパやママたちが25日に渡す子供たちへのクリスマスプレゼントを入れた大きな紙袋をもって家路を急いでいた。

 本番の25日が来た。各国から訪れた観光客に打撃を与えたのが、メトロポリタン美術館はじめ周辺のミュージアム、ブランドショップ、百貨店、レストランがクリスマス休暇でクローズしていたことだ。私も、夕方早々に閉店になることは聞いていたが、朝からクローズとは驚いた。クリスマス休暇は郊外に出かけてファミリーでゆっくり過ごすのが、ニューヨークに住む人たちの恒例になっているようだ。

 そこで観光客が集中したのが、ロックフェラー・センター前のクリスマスツリー前。昼間の明るいうちから、さまざまな角度でシャッターを押す人々が絶えない。周辺の百貨店のビルを丸ごとイルミネーションで飾り、音楽に合わせて点滅する光景が観光客を喜ばせた。夕方、暗くなるにつれ、それは最高潮に達し、観光客はそれぞれホテルに帰っていった。何をやっても飽きさせない。サービス精神が旺盛なニューヨークの心意気を感じた。
 

(広報フォーラム事務局・山本ヒロ子)
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