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第207回 『酒井法子被告』(2009年11月17日更新)
先週9日、酒井法子被告が東京地裁で、覚せい剤取締法違反の罪で懲役1年6月、執行猶予3年の有罪判決を言い渡された。今後の身の振り方については「福祉や介護を勉強し仕事として取り組んでいきたい」という意向が以前から伝えられていた。準備は早い段階から進んでいたのか、翌10日に、創造学園大学(群馬県高崎市)は酒井被告が受験し合格したことを明らかにした。
ホームページによると、この大学は創造芸術学部とソーシャルワーク学部から成り、創造芸術学部は音楽療法士、ソーシャルワーク学部は社会福祉士の資格を取ることができる。設置者は、群馬県にある学校法人堀越学園。ひょっとしてと思ったが、酒井被告が卒業した、東京都にある堀越高校を運営する同名学校法人とは別団体のようだ。それにしても準備は着々と進められていたわけだ。
「華やかな世界で活躍してきた芸能人に、どんな介護ができるのか」「介護問題に取り組むことで、イメージアップを図っているのではないか」―という彼女に対する批判はこれまで、評論家が新聞やテレビで語ったり、介護関係者などから投書欄に寄せられたりしている。しかし、彼女が罪の償いとして、今後の方向をきちんと語ったことは評価したいし、表明した以上きちんと実行してほしい。
ただ、彼女が勉強した後、どういうかたちで介護に取り組んでいくのかはまだ分からないが、介護の現場は確かに生易しいものではない。7月に他界した母は5年間横浜にある介護施設に入居していた。入居して2、3年目ごろから痴呆もかなり進んできたが、私は週に1回は顔を見せるようにしていた。そこで、ヘルパーさんたち自身の生活ぶりを聞いていたから、なおさらそう感じる。
介護の仕事を選んだきっかけは大体、共通している。「中学生のころからずっと、身体の悪いおばあちゃんの面倒を見てきました。亡くなったとき、迷わず介護の仕事をしようと思ったんです」「母が訪問介護の仕事をしていて、その大変さとやりがいをはたで見て、私も母の仕事を継ぎたいと思いました」と、若くて格好いい男性ヘルパーさんも含め、身内の方のお世話が契機となっている。
「早番のときは、午前6時に施設に出勤し、午後4時まで勤務します。冬場は朝、家を出るときは真っ暗です。それが4日続くとさすがきついですね」「でも入居者の方から『どうもありがとう。あなたがいてくれるから助かるわ』と言われると、疲れも吹き飛びます」。ヘルパーさんたちはふと、こんな話をする。頭がさがる思いだ。それだけに、相当の覚悟でこの仕事に臨まなければ、自分に負けてしまう。酒井被告には立派に初心を貫いてほしい。
(広報フォーラム事務局・山本ヒロ子)
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