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第203回 『寿司居酒屋』(2009年10月19日更新)
10月初めの土曜日、同じマンションに住む女性KさんとJR目黒駅近くの寿司居酒屋に行った。以前から「この近くでお食事しましょう」と話していたが、お互い仕事を持っていて、平日はなかなか時間が合わない。しかも彼女は趣味でお琴を演奏するため時々、レストランなどでの演奏会に出演を依頼されたりする。夜中までよく働く人だ。そんなわけで土曜日の会食となった。
場所は、待ち合わせてから決めることにした。目黒駅周辺は、和、洋、中、イタリアン、フランス、タイ料理、お蕎麦屋さんなどいろいろなお店が揃っている。ところが、顔を合わせるなり「寿司居酒屋に行ってみませんか」とKさん。まずはお酒におつまみからはじめ、お腹が空いてきたらお寿司を2、3個つまみ、また焼き鳥やサラダなどを注文するという食べ方をするらしい。
Kさんはお琴仲間とよく行くらしいが、私は初めてだった。いい機会なので行ってみたい。話はすぐにまとまった。駅に近い割には静かな、徒歩7分のところだった。土曜日とあって、テーブル席は家族連れが目立つ。私たちは寿司コーナーのカウンター席に座った。いつもの通り、まずビール。そして海鮮サラダやタコのから揚げなどおつまみを注文し、お互いの近況報告が始まった。
そのうち「少しお腹が空いたので、お寿司でも頼みませんか」とKさん。彼女は4貫、私は3貫、手元の伝票でそれぞれ好きなお寿司をチェックしてスタッフに渡した。15分後にお寿司が運ばれてきた。どれもシャリが少なめで、おつまみとしてもちょうどいい。ますますお酒が進んだ。後方のテーブル席の家族連れを見ると、大人たちは同じような注文の仕方をしていた。
翌週、久しぶりに会った某社広報部長さんにこの話をしたところ、「実はこの夏、カミさんに誘われて近所の寿司割烹に行きましたよ。山本さんに聞いた話とまったく同じ。寿司屋だと高いし、寿司ばっかりというのはちょっとという人にはいいかもしれないね」と、すでにご存知だった。随分気に入った様子で、「今度、ぶらっと1人で寄ってみようと思っているんですよ」と語っていた。
数年前だと、「本場イタリアの味を再現したパスタが絶品」といったキャッチフレーズの専門店が人気だった。それらのお店の人気はいまもあるのだろうが、これからは「ベトナム料理がメーンで、最後の仕上げは日本のお蕎麦」なんていうお店も流行るかもしれない。つまり「これもいいけど、こっちも食べてみたいね」という消費者心理をいち早くキャッチしたお店が、人を呼べるお店ということになるのだろう。
(広報フォーラム事務局・山本ヒロ子)
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