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第181回 『直葬(ちょくそう)』(2009年6月25日更新) 昨年12月のこのコラムで「異業種交流会」をテーマに、「フォーラム21」の内容を紹介させていただいた。その6月定例会が先週土曜日に開かれ、メンバーである大阪・高槻市にあるお寺の住職が「直葬(ちょくそう)」について語った。直葬が最近増えていると書いた新聞記事を読んだことがあるが、まさか住職から直接その話を聞けるとは思わなかった。 住職によると、日本の葬儀屋さんは、10年前までは95%が地域に根ざした同族会社だったという。2008年末の実態では、その数1026社で、同族でない会社組織の葬儀社は1割に満たない。葬儀の種類は、一般葬儀、告別式、社葬、個人葬、密葬、家族葬、市民葬、市営葬、区民葬、通夜葬、無宗教葬、直葬、偲ぶ会(お別れ会)、ホテル葬、音楽葬、自然葬、散骨、生前葬などがあるという。 これらの中で、東京など都市部で3割を占めつつあるのが直葬だ。日本では、人が亡くなってからは通夜→葬儀(葬儀・告別式)→火葬という段取りが一般的だが、直葬は、途中の儀礼や告別式などのイベントを行わず、直接、火葬をする。直葬は本人が希望する例が多く、家族が求めているわけではない。また、独居やシングルの人ではなく、家族の居る人が多いらしい。 直葬が増えている理由は、平均寿命が伸びているため、社会的儀礼としての葬式の必要性が薄れていること、多死社会を迎え死にまつわる交際費が増加していること、悲しみが減少していることなどが挙げられている。なんだか寂しい限りだが、参列してもらう人たちへの見栄ばかりの葬儀では、亡くなった方は浮かばれない。故人に対する身内の愛情があれば、直葬でいいともいえる。 この異業種交流会は、第一部は講演会スタイルで、メンバーが毎月交代で自分の得意分野の話をし、質問を受ける。メンバーが講師なので、質問もしやすい。第二部は講演会会場近くの居酒屋での懇親会となる。毎回、土曜日の午後6時からはじまり、10時前に解散となる。飲食をベースとした情報交換会が多い中で珍しい会合だ。それが、住職から直葬の話を聞くきっかけにもなった。 人はだれにでも、趣味やスポーツ、学術、仕事で得た知識など得意分野がある。それを気軽に話す機会があると、聞いた人は得した気分になるし、本人は話すことで自信になる。いまは、ビジネスでは形式的な会合とネットでの情報交換が主流になっている。顔を見ながら話を聞き、また質問もするという「ふれあいネットワーク」が、いまこそ求められているのではないかと感じた。 (広報フォーラム事務局・山本ヒロ子)
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