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第177回 『品川神社例大祭』(2009年6月11日更新)
7日の日曜日、知人の、華道家であるご主人の個展に出かけた。ギャラリーは、京浜急行「北品川」駅から徒歩5分の北品川商店街の一角にあった。個展のテーマは「我逢人(がほうじん)―品川とさつきの出会い」。品川区の花である「さつき」をつかって、「昔の品川と、未来の品川のイメージをオブジェ(美術作品)で表してみました」とご主人は説明してくれた。見応えは十分だった。
ギャラリーのスペースは、6畳か8畳ぐらい。部屋に入って右側に、高さ50、60センチの小ぶりの「さつき」が6鉢並べられ、1つひとつの鉢を約15センチ幅の千代紙の帯が結んでいる。それが昔の東海道・品川宿だ。左側の高さ70、80センチの大ぶりの「さつき」7鉢は1つずつ光を放つように、大小のアルミのパイプが添えられていて実に華やかだ。まさに、いまと未来を表している。
街のイメージを花で、こんなにも的確に表現できるものなのだ!前日、某紙に写真入りの記事が掲載されたためか、足立区の広報担当の女性も訪れていた。足立区にも品川とならぶ江戸四宿のひとつ、千住があるので町おこしの参考にするためだろうか。人が集まりはじめ、居場所もなくなってきたので、ご主人に、素晴らしい作品を拝見させていただいたお礼を言い、会場を後にした。
細い路地を5、6メートル歩いて広い通りに出ると、先ほどまで静かだった商店街は、子ども神輿が到着したばかりで大変なにぎわいになっていた。お店に貼られたチラシを見ると、6月5日〜7日の3日間は「品川神社例大祭」だった。しかも、今年は17年ぶりに「荏原神社天王祭」と同時開催となり、多くの見学客のなかには外人もいて、さかんにシャッターを切っていた。
地元の男性や女性、子どもたちが着ているはっぴが粋で格好いい。「品川宿の祭りはオレたちが仕切っているんだ」という気構えが顔に表れ、見学者にもそれが伝わってくる。商店街を新馬場(しんばんば)駅方面に向かうにつれ、ますますにぎわってきた。焼き鳥や焼きそばの屋台の売り子さんたちの声も大きくなる。私も、香ばしい匂いにつられ焼き鳥を5串買い、ベンチで食べた。
それは、まさに、知人のご主人が「さつき」で表現した昔の品川宿の姿だった。偶然とは不思議なものである。私がギャラリーに行かなければ、品川を昔と未来という視点で考えることもなかったし、「品川神社例大祭」と粋な品川住民の姿を見ることもなかった。個展の名称、「我逢人」とは、その時の出会いから新しいものが生まれるという大切さを表現した言葉だという。個展「我逢人」に感謝している。
(広報フォーラム事務局・山本ヒロ子)
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