広報ショートコラム
 
第170回 「大学セミナー『大学経営における広報戦略と危機管理広報』」
(2009年5月18日更新)


 エフシージー総合研究所は5月11、12日の2日間、大学の広報担当者を対象としたセミナー大学経営における広報戦略と危機管理広報」を開催した。2004年にスタートし、今年6回目を迎えたこのセミナーには、北海道から沖縄まで全国の大学から36人に参加いただいた。初日の午前10時からの講義に出席するため、前日の日曜日から上京された方も数人いて、その熱心さに驚いた。

 大学広報セミナーの開始のきっかけは、弊社が毎月開催しているオープンセミナー「何がニュースになるか」「新任広報マン夏期講座」などに、大学の広報担当者、数人に参加いただいたことだ。どちらかというと民間企業の広報担当者を対象としたセミナーだが、「大学の広報は、守りの広報から攻めの広報に変わらなければならない。ともかく勉強したくて参加した」と口をそろえた。

 それほど広報勉強会の要望が多いならば、大学の広報担当者に絞ったセミナーを企画しようということになった。2日間の講義は盛り沢山だ。文部科学省高等教育局企画官の話から、大学学長、民間企業広報責任者、マスコミからは社会部長、テレビの解説委員などが大学広報の重要性について語った。大学の広報責任者によるパネルディスカッションでも多くのヒントがあった。

 「模擬記者会見を体験したいけど、記者の質問に答えられなかったら…」と、参加者の多くが恐怖に感じていたプログラムが「実践メディアトレーニング」だ。まず、「教職員のセクハラ」「在校生による犯罪」の2つの事例について、全6チームに会見用のリリースを作成していただく。悪戦苦闘の1時間だったようだ。その後、3チームにマスコミ幹部による会見を体験していただいた。

 案の定、記者役からの鋭い質問に言葉が詰まる。数秒、考えている間に、他の記者役から次々と質問が投げかけられる。「さっき言ったことと違うじゃない」という記者の言葉に、頭は真っ白になる。司会役が「1時間後にまた会見を−」と言っても、お構いなしに質問が飛んでくる。1チームの会見時間は約40分だったが、会見席に並んだ人は、2、3時間に感じたに違いない。

 模擬記者会見を体験した北海道の某大学の女性広報担当者は帰り際「最初のチームの会見を見て、もう帰りたいと思いましたが、会見席に座って、記者の質問に答えたことで自信がつきました」と語っていた。「民間企業に比べお粗末」と記者側から厳しい批評も飛び出したが、こうした体験を重ねることによって成長してほしいと思う。「勉強しなければ」という意欲が出てきただけでも、大学広報は変わってきていると評価したい。
 

(広報フォーラム事務局・山本ヒロ子)
あなたの会社が、何らかのトラブルで記者会見を行わなければいけない...。突然の記者会見対応...。そのときになってから対策を講じていては、間に合いません。いざというときのために、事前に模擬記者会見を体験してはいかがでしょうか。
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