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第154回 『女性の品格』から学ぶ(2009年3月19日更新)
私はこの1、2年、満員電車に乗るときは、女子高生から20代までの若い女性の隣は避けることにしている。私はもともと、満員電車を避けるために、朝は7時30分ごろ、夜は会合などもあって10時前後の山手線を利用する。それでも車両故障や人身事故などでラッシュのような混雑に遭遇することもあり、手にしているバッグや紙袋が、あさっての方にいってしまうこともある。
そんな状態が次の駅まで続く。乗客が続いて降り、車内にようやく余裕が出始める。そんなときだ。彼女たちは「あなたのせいよ」とばかりに、隣の人を肘で突き飛ばしたりする。見ていても恐ろしい。私も実際に3回突き飛ばされた。「何を勘違いしているのだろう」「彼女たち、親からどんなしつけを受けてきたのだろうか」と思ってもはじまらない。
彼女たちは結局、まわりの環境が自分の思い通りにならないと憤慨する。お化粧をしたくなれば、だれが見ていようとお構いなしだ。お腹がすいたらサンドイッチやおにぎりを口に運ぶ。匂いが車中に漂おうとも関係ない。もちろん、そうでない若い女性もたくさんいる。しかし、少数でも、満員電車で人を突き飛ばすような人がいると、「いまの若い女性は−」という評価になる。
いま、卒業式が真っ盛りだ。卒業する女子高生や女子大生たちは、校長先生や学長から、表現の違いはあるかもしれないが「人を敬い、感謝の気持ちを忘れずに…自分をみがいて…」という言葉を贈られているはずだ。しかし、彼女たちの関心は、もはや、お化粧にエステ、美容整形、ファッションといったところにしかないのだろう。自分をみがく意味合いがまったく違う。
「女性の品格」の著者・坂東眞理子(昭和女子大学学長)さんではないが、女性というよりも人間としての心の広さを身につけてほしいものだ。どうしたら身につくか。彼女たちが、さらに若い後輩たちに接することだ。「何という態度、言葉なのかしら。両親や学校は何を教えてきたのだろうか」と彼女たちが感じたとき、自分のこれまでのいたらなさに気づくはずである。
話は変わるが、企業は経済環境が厳しくなると、新入社員の採用を見合わせたり、採用内定を取り消したりと人件費の削減に手をつける。しかし、社員は上下関係があってこそ成長していくものだと思う。いくら仕事が出来ても、人を思いやる気持がなければ職場のコミュニケーションにもひびが入り、組織は機能しなくなる。先輩、後輩の構図を維持しつつ、それぞれが心の広さを身につけてほしいものだ。
(広報フォーラム事務局・山本ヒロ子)
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