広報ショートコラム
 
第149回 『下宿生の食費は30年前なみ!』(2009年3月2日更新)

 全国大学生活協同組合連合会が2月に08年の大学生の生活実態調査(10、11月に実施。35大学9999人から回答)の結果を発表した。それによると、下宿生が親から仕送りされる金額は月額平均7万7,580円で、前年比2,350円減と、1986年の水準になった。仕送り5万円未満の比率も、2000年の10.4%から20.7%に倍増。仕送りゼロの学生は8.3%(前年比0.4ポイント増)もいる。

 「経済危機は学生生活にも影響しているようだ」と大学生協連はいう。この厳しさの中で、下宿生が節約しているのは食費だ。月額2万4,430(前年比680円減)は1977年なみの低さだ。育ちざかりの学生が、メニューは異なるかも知れないが30年前の食事代と同じでは心もとない。貨幣価値を考えれば、むしろ 30年前よりレベルは落ちているかもしれない。

 田舎の親御さんにとっては「栄養は十分摂れているのだろうか」と居ても立ってもいられない心境だろう。そこで、全国大学生協連や食品メーカー、スーパーなどのコラボレーションで、下宿生を対象とした「倹約レシピ」を開発してみてはどうだろうか。そうしたレシピはすでにあるのかもしれないが、下宿生だけを対象にするのがミソ。話題性からマスコミが飛びつくかもしれない。

 私は時々、冷蔵庫の野菜の残り物を整理するために野菜鍋を作る。大根、ニンジン、長ネギ、ジャガイモ、シイタケ、ゴボウなど、何でもざく切りにし、だし汁を加えて鍋で煮込む。煮えたらすりゴマをたっぷり加えると、おいしい一品になる。物足りなければ、豚のバラ肉や厚揚げを加えればボリューム感は増す。こんな簡単なレシピで十分だと思う。

 衣類については先日、某婦人雑誌が、洋服を新たに買うのは控えて着回しをするよう提案していた。アパレルメーカーにとっては頭の痛い記事だったと思うが、読者にはそういう着方もあるのかと新鮮だった。たとえば黒とブルーの2つのスーツ。どちらも5、6年着ているものだが、上着とスカートを交換して着るだけで、新しいスーツを買った気分になるというわけだ。

 いまどきは企業や家庭、どこも節約ムードで気分が滅入ってしまいがちだが、 少し視点を変えれば気分転換になる。かつて、両親の時代―4、50年前―は、野菜鍋、2着のスーツの着回しなどは当たり前のことだった。節約ではなく新たな生活のチエと考えると、気持ちも前向きになってくる。大学生協主催で、下宿生の倹約レシピのアイデア発表会を開くのも面白いかもしれない。


(広報フォーラム事務局・山本ヒロ子)
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