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第139回 『女子ジャンプ』(2009年1月26日更新)
先週月曜日、帰宅してテレビをつけたら「報道ステーション」(テレビ朝日)で、「女子ジャンプ 夢の選手権へ」というコーナーがスタートしたところだった。私は、サラリーマンだった父の転勤で、中学、高校と札幌で過ごした。そのころ、父は冬になると、市内のスキージャンプ競技場へ姉と弟、私をよく連れて行ってくれた。そんな体験から、ついついテレビを見入ってしまった。
私が競技場に通っていたころは、ジャンバーは男子ばかりだった。それが、いまや男子と変わらない距離を女子が飛ぶわけだから、本当に尊敬してしまう。しかも、女子は体重が軽い分、男子より高い位置から助走をスタートしてスピードをつけるらしい。その地点まで行ってみた男子ジャンバーは「こんな高い場所から、とても怖くて助走に踏み切れない」と語ったそうだ。
助走から着地までの数十秒間には、さまざまなドラマがある。スキーをV字型に開いてきれいな飛形を描き、飛距離が出れば最高だ。しかし、バランスを崩して骨折することもある。番組内でも、日本の女子ジャンパーの第一人者といわれる山田いずみさんのたび重なる大ケガにもふれていた。それでも飛ぶのは、「空中を飛んだときの感覚がたまらない」からだという。
先日、STV(札幌テレビ放送)カップレディースジャンプ大会で、その山田いずみさんを2位に押さえ初優勝したのは、中学2年生の伊藤有紀さんだった。1回目の飛距離は最長不倒の94.5メートル。2回目も93.5メートルの大飛躍だった。山田さんが日本女子ジャンプ界を引っ張っていけばいくほど、当然、若い力が伸び、第一人者は優勝から遠ざかってしまうことになる。
寂しい面もあるが、山田さんは「若い世代が育ち、好成績を出すことにより、日本の女子ジャンプの力が世界で評価されることになる」ときっぱり語る。自分が果たしてきた役割を十二分に理解しているのだ。2月19日、チェコスロバキアで開催されるノルディックスキー世界選手権大会では初めて女子ジャンプが実施され、日本から4人が参加する。「ガンバレ なでしこジャンパー!」
スポーツも芸術も、仕事でも、追いかける人と追いかけられる人の間には競争がある。その切磋琢磨があるからこそ、良い成績、業績が残せるのだと思う。しかし、あまり度が過ぎるとみにくい争いになってしまう。時に、自分の立場を今一度見つめなおし、自分自身のことばかりでなく、自分が置かれた分野のイメージ、ブランドアップに尽力してほしいものだ。山田さんのように。
(広報フォーラム事務局・山本ヒロ子) |
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