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第134回 『第85回東京箱根間往復大学駅伝』(2009年1月8日更新)
正月の2、3日は、テレビで箱根駅伝を見入ってしまった。これまで、家で食器洗いなどをしつつ、テレビの前の通りすがりに「あっ、○○君、抜かれてしまった」と思ったり、親類の家に新年の挨拶に出かけた際に、おせちをいただきながらテレビを見て「△△大学、頑張ってんじゃない」と思ったりする程度の捉え方だった。結果さえ分かればいい、そんな感じだった。
今年は大手町のスタートの号砲から、CM放映中以外はテレビに釘付けになった。1人のランナーの走行距離は、20km強。最初からスピードアップする選手もいれば、長丁場を考慮し慎重にペース配分している選手もいる。走っているうちに、苦しくなって顔をゆがめる選手、逆に自分のペースをつかみ落ち着いた走りをしてくる選手と、この緊迫感にグイグイ引き込まれていく。
花の2区では、日大のケニア人留学生、ダニエル君が史上最多の20人抜きというドラマがあった。テレビの解説者が「この人には、特別なエンジンが付いているようです」と語っていたが、失礼ながら、まるでヒョウがアスファルトの上を猛スピードで走っていくような印象さえ受けた。その2区では、同じく
ケニア出身の山梨学院のモグス君が2年連続区間新記録を樹立した。
やはり日本人とは体力が違う−と思って見ていたら、5区の山登りでは東洋大1年の柏原君が、9位でタスキを受け、大逆転の往路初優勝を果たした。東洋大は、出場67回目にして初の総合優勝だったが、この走りが大きな原動力となったことは間違いない。それは、トップという有利な立場に立ったこともさることながら、往路のランナー5人に大きな自信をもたらしたことだ。
6区から10区は熾烈な戦いが展開された。43年ぶりにシード権を獲得した明大、昨年の総合優勝校・駒大は13年ぶりのシード落ちとドラマも多かった。
アンカーの表情も笑顔だったり、無念さを隠せなかったりとさまざま。中でも、33年前にアンカーがゴール150m手前で失神し、タスキがつなげなかった青山学院大の宇野君がタスキを撫でながらゴールした姿には感動した。
こうした展開は、あとでTVニュースや新聞、インターネットで調べられるが、1つひとつの場面から伝わってくる感情や感動を味わうことはできない。とかく、あくせく動き回る人は、こうした中継番組などをじっくり観ることを避けがちだが、ナマでしか味わえない瞬間を大事にしたいものだ。来年は沿道で応援しようと思っている、私自身の抱負を込めて−。
(広報フォーラム事務局・山本ヒロ子)
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