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ファッションコラム最新号

Vol. 486 人気の夏の浴衣


 夏になると、イベント会場はもちろん、都心の街中などでも浴衣姿を多く見かけます。若者にとって浴衣は今や、夏祭りだけでなく、夏場のちょっと特別な日に着る服として浸透しています。一方、観光地などでは浴衣を着て日本の夏を楽しむ外国人客も増えています。

浴衣

 ところでこの浴衣、値段はピンキリ、さまざまあります。スーパーや百貨店の呉服売り場では、人気のデザイナーズものなどが吊るし(出来上がった状態のもの)で売られるのが普通になり、洋服感覚で購入後すぐに着用できるのが“今どき”のようです。

 浴衣の生地は木綿が主ですが、この木綿にもいろいろな種類があります。浴衣の反物は、木綿の白生地を型染めで染めたものです。シルクスクリーン印刷という手法もありますが、通常の本染浴衣は型染めです。
 使われる綿白生地は、「カード糸(短繊維などを除去しただけの糸でシャリ感がある)」という綿糸で織られた反物が一般的ですが、より薄く密度のある反物は、「コーマ糸(カード糸よりも多くの繊維を除去し、櫛を通した毛羽立ちのない糸)」で織られた反物で、肌触りが柔らかくなります。

 さらに高級なのは「綿紅梅(めんこうばい)」と呼ばれる、格子状に太い糸を織り込んだ反物です。異なる太さの糸を組み合せて格子状に織ることで、生地に凹凸が現れます。この凹凸を意味する言葉「勾配(こうばい)」から「紅梅」という名称が付けられました。ごく細い綿コーマ糸で織った薄手の生地が、太糸を格子状に織り込むことで、肌に生地がまとわり付かない清涼感のある高級浴衣に仕上がります。

 通常の浴衣はその名の通り、湯上りに着る着物なので、ほんの普段着としかみなされません。しかし、綿紅梅の浴衣は、半襟をつければ夏の着物(絽や紗の着物)として着用することができ、白足袋と草履を合せて、夏の装いとしてホテルのロビーなど、オフィシャルな場所でも問題ない服装になります。 

 綿の浴衣以外にも、麻の「上布」や、太糸だけを絹糸にした「絹紅梅」など、夏の浴衣には見た目にも涼しく、また実際に着心地も快適なものがいろいろとあります。ぜひ一度、呉服専門店などでコーディネートしてもらってみてはいかがでしょうか。

         





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