米由来の成分は、化粧品の保湿成分として最近注目の成分です。酒造メーカーの月桂冠から発売されたスキンケア化粧品「モイストムーン」は、お米の保湿力がポイント。米ぬかエキス、米胚芽セラミド、米発酵エキスなど、お酒の原料である米のあらゆる部分に存在する保湿成分を配合した酒造メーカーならではのユニークな化粧品です。

注目の米由来の成分を応用した綿繊維がシキボウ⑭から発表されました。その名も「コメーユ」です。コメーユは、日本産の玄米から抽出精製した米油を使用した柔軟剤を繊維に固着させた柔軟加工繊維です。
玄米は、もみ殻(20%)、内胚乳(72%)、米ぬか(8%)から成り、米油は米ぬかから抽出精製されます。この米油に含まれる成分は、「γ-オリザノール」「トコトリエノール」「ビタミンE」「植物性ステロール」で、これらの成分は健康食品、機能性食品や化粧品の分野で広く使われ注目されている成分でもあります。
この米油を使用したコメーユの特長は、(1)柔軟性に優れた風合いである(2)洗濯耐久性に優れている(3)抗酸化性に優れている、という点が挙げられます。一番の特長は化粧品でも使用されている米由来の油を使って、肌に優しいという安心感や、肌を潤してくれそうな期待感があるということでしょう。
綿繊維は汗を吸収しやすく肌に優しいということで、乳幼児の服、下着やパジャマなどの素材にうってつけです。しかし、短繊維を紡いで出来ている綿繊維は、洗濯を繰り返すことで毛羽立ってゴワゴワになり、肌に対する摩擦刺激が大きくなるという欠点もあります。コメーユはこの綿繊維の欠点を克服し、洗濯を繰り返してもソフトな風合いを保つことができるようになりました。
米油は、菜種油やコーン油、綿実油といった他の植物油と比べて熱や光に対する安定性に優れ酸化されにくい油であることが確認されています。つまり、綿繊維に固着された米油柔軟剤は経年劣化して酸化することなく、その柔軟性を保つことが出来るというわけです。
さらに、コメーユは天然にこだわって油と繊維を固着させるバインダーも天然系のバインダーを使用し、固着させた米油柔軟剤が洗濯で脱落することを防止した、肌に優しい柔軟性を付与した設計をしています。
これらの米油の特性を活かしたコメーユは、肌への効果と優しさ、環境への優しさなど、一石二鳥以上の効果のある繊維と言えるかもしれませんね。