この冬はことのほか寒くて、日本海側では12月の積雪量としては軒並み記録を更新しています。また、好景気を反映してか、お正月休みの成田などの国際空港からの出国は過去最高のようですから、寒い日本から脱出できる方は別としても、例年になく寒い正月を迎えるに当たっては、是非、日本の伝統的民族衣装である着物を着て過ごされることをお勧めします。

着物は、寒い日本の風土に合った軽くて暖かい衣服です。冬に着用する着物は袷といって、上等な着物であれば、薄い絹の布が表地と裏地の2枚重ねで縫われていて、場合によっては、着物の下に着用する長襦袢も絹の表地と裏地の二枚重ねになっているものもあります。ですから、正月の晴れ着として着用する着物であれば、肌着である綿の肌襦袢と裾よけ(腰巻)を着た上に、都合4枚の絹の重ねになる長襦袢と本裁長着を着用することになりますので、セーターとジャケットいう洋服に比べると、数段、薄い衣類の着用になるはずなので、絹の4枚重ねで、軽くて薄い割には、何層もの空気層を作ることが出来て、非常に暖かい衣類になるというのが特徴です。特に、洋服のスカートとは違って、着物の場合、この薄い4枚の空気層と裾よけが作る空気層を合わせて6層の空気層が足首まですっぽりと包むわけですから、下半身の温かさは洋服とは比較にならないでしょう。
昔は、上等な着物と普段着の着物とは、材質も違って、用途によって着わけしていましたが、着物を着て暮らしている人が少なくなった現在では、めったに来ることのなくなった上等な着物を、お正月の三日間だけでも、着て暮らす生活をしてみるのもいいはずです。ですから、自宅で寛ぐために着ていますので、キレイに上手に着るというよりも、着崩れない程度に着て、帯も袋帯ではなく、手軽に結べる名古屋帯でお太鼓に結んだら、ぼろ隠しに羽織を羽織っておくと、どんなお客様がいらっしゃっても、そのままの格好で、お招き入れして、全く恥ずかしくありません。着物に羽織を羽織ると、正装になりますので、上手に帯を結ばなきゃいけないというプレッシャーも少なくなります。
足袋も、白足袋だけでなく、色足袋や柄足袋も、百貨店や呉服屋、靴下屋などで手軽に購入できます。自宅で寛ぐときは、ソックスのように簡単に脱ぎ着できる柄の足袋ソックスがありますのでお勧めです。また、羽織を持ち合わせていないという方は、古着屋で安くて購入できますので、1枚持っておくのも良いのではないでしょうか?