(46)「ファンとの結びつき強化」 
ターゲットは「人生をより楽しみたい人」

SUBARU広報部長・岡田貴浩氏

日本工業新聞社の経済情報紙「フジサンケイ ビジネスアイ」にて、広報部門のエキスパートに取材をしてご紹介しております。

フジサンケイ ビジネスアイ
コーナー 「広報エキスパート」
取材先 SUBARU広報部長・岡田貴浩氏
新聞発行日 2017年6月8日(木)掲載

広報のプロに広報戦略を聞く。広報エキスパート

【プロフィル】
岡田貴浩(おかだ・たかひろ)
1984年慶大法卒、富士重工業(現SUBARU)入社。人事部、東京スバル、国内サービス部、宣伝課、経営企画本部、商品企画部、宣伝担当部長、マーケティング推進部長などを経て2014年から現職。


─社名をSUBARU(スバル)にして2カ月が経過しました
 前身の飛行機研究所(後の中島飛行機株式会社)の創立から今年で100年を迎えます。それを機にスバルブランドをより強化していくため、社名変更しました。現在、売り上げの約95%を占める乗用車の世界販売台数は約106万台。そのうち約60万台が米国で販売されています。すでにスバルがブランド名として浸透していることや、これからの100年に向け、さらにブランドを磨いていくために現社名としました。


─記念式典には多くのメディアも集まりました
 3月31日に東京都渋谷区の本社をはじめ各事業所などで社員向けに記念式典を開催しました。本社には約1万4000人の社員のうち約600人が集まりました。吉永泰之社長から社名変更について「私たちがこれから『価値を提供するブランド』として生きていく決意表明です」との説明がありました。新聞、テレビなどの取材も入り、当日のニュースや翌日朝刊に取り上げていただきました。「はじまるSUBARU」「モノをつくる会社から、笑顔をつくる会社へ。」をキャッチコピーとした広告宣伝活動では多くの方から期待の声が寄せられました。


─スバルには根強いファンがいます
 わが社の国内乗用車市場でのシェアは約4%。トヨタ自動車さんなどとは違い、世の中の大半の方をお客さまとして開発している商品ではありません。約3割のライフアクティブ層、つまり人生をより楽しみたいという方をターゲットにしています。最近は徐々にその層が広がりつつあります。


─運転支援システム「アイサイト」の搭載もスバルファンの拡大につながりました
 2010年に、ステレオカメラにより実現した、ぶつからない、ついていく、はみ出さない、飛び出さない、注意してくれる5つの機能を備えた「アイサイト」が誕生しました。開発スタートから20年以上、汗と涙の結晶といえるものです。アイサイトは「ぶつからないクルマ」として女性や主婦にも大きな反響を呼び、お客さまの層もグンと広がりました。


─広報体制は
 広報部は、企業広報、商品広報、海外広報、社内広報、IRチームから成り、メンバーは総勢14人です。海外広報はスバル・オブ・アメリカのPRチームと連携をとり、新商品のニュースリリースの共有、モーターショーの企画などを進めています。昨年は、好調な北米販売に生産が追いついていないため、米インディアナ州の工場の年間生産能力を2倍の約40万台に引き上げました。特に米国の販売台数が急増している今、米PRチームとの連携が非常に重要になってきています。


─今後の課題は
 スバルを買っていただいたお客さまに「買ってよかった」と思っていただくことが一番の課題です。そのために自動車を売るマーケティングから、買っていただいた後のマーケティングに力を入れています。「マイスバル」というお客さまとオンラインで繋(つな)がる仕組みを今年から稼働し、お客さまに有益で有用な情報提供をしていきたいと考えています。


(エフシージー総合研究所 山本ヒロ子 2017.7.21掲載)