(75)現場をバックアップする広報を

三井住友海上火災保険 理事・広報部長 宮崎直久氏

日本工業新聞社の経済情報紙「フジサンケイ ビジネスアイ」にて、広報部門のエキスパートに取材をしてご紹介しております。

フジサンケイ ビジネスアイ
コーナー 「広報エキスパート」
取材先 三井住友海上火災保険 理事・広報部長 宮崎直久氏
新聞発行日 2018年8月2日(木)掲載

広報のプロに広報戦略を聞く。広報エキスパート

【プロフィル】
宮崎直久(みやざき・なおひさ)
 1985年同志社大商卒、住友海上火災保険(現三井住友海上火災保険)入社。大阪中央支店、大阪営業第一部、金融事業部、人事部などの後、福井、埼玉西、仙台支店長を経て、17年から現職。


─中期経営計画「Vision (ビジョン) 2021」がスタートしました
 当社や、あいおいニッセイ同和などが傘下の持ち株会社、MS&ADインシュアランスグループのミッションである「世界トップ水準の保険・金融グループ」の創造が目標です。その実現に向け、持続的に成長し、競争優位性を持ち、グローバルブランドとして評価され、すべての社員がいきいき働いている会社になることを目指します。同時に2030年の社会像を「レジリエントでサステナブルな(災害などに対する回復力と持続可能性のある)社会」と定めました。


─具体的にはどんな社会像でしょう
 自然災害の増加など予期せぬ出来事に対する回復力、自動運転車の実現といった変化への対応力が高く、経済・社会・環境のバランスが保たれ、相互に良い影響を与え合う状態です。そのための道筋を中経に反映しました。


─デジタル化で職場環境も変化しています
 人工知能(AI)やロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)の活用で、契約手続きや保険金支払いなどの一連の事務をデジタル化し、業務の生産性と顧客サービスを向上させます。こうした取り組みについて、社外だけでなく、社内にもきちんと分かりやすく発信するのが広報の使命です。デジタル化が進むことで、社員は将来の業務の方向性に不安を感じます。今後の会社の方針などをていねいに伝え、情報共有に努めていきます。


─どのように発信しますか
 毎週水曜日、広報部のメンバーがキャスターとなり、社内衛星放送「MSプラス」を生放送しています。会社方針の解説のほか、社員の活躍などをトピックスとして紹介し、社員は職場のテレビやパソコンで見ることができます。社内報「HARMONY」(季刊)も発行しています。原典之社長の考え方や国内外の部支店の近況、女子柔道部、女子陸上競技部、トライアスロン部の活動を掲載しています。


─広報体制は
 メンバーは総勢35人です。報道、社内広報、広告宣伝、スポーツ支援、コンサートホール「しらかわホール」(名古屋市)の運営チームで構成しています。テレビCMは、今年3月から俳優の大泉洋さんを起用。「時空保険探検部」に所属する大泉さん演じる当社の社員が、さまざまな時代や場所で、損害保険の歴史や存在意義を調査するストーリーになっています。大泉さんは、保険契約者の中心層である40、50代の男性の間で特に好評で、現場のバックアップにつながればと期待しています。


─広報の役割とは
 大阪府北部地震、西日本豪雨と大災害が続いていますが、当社ではそれぞれ約400人の社員が現地入りし、早期のお支払いなど、お客さま対応をしました。広報としてもホームページや地元紙を通じ、お見舞いともに、被害を受けられた方に対し、「こちらにご連絡ください」とフリーダイヤルのお知らせを徹底しました。いち早く周知することが広報の最大のポイントだと思っています。


─今後の課題は
 多様性があるのがMS&ADグループの強みです。新聞やテレビCMなどで三井住友海上とMS&ADグループをアピールし、もっと認知してもらえる広報展開を強化していきたいと考えています。



(エフシージー総合研究所 山本ヒロ子 2018.8.10更新)