(30)製品中心からヒト中心へ「変革」

日本マイクロソフト コーポレートコミュニケーション本部長・岡部一志氏

日本工業新聞社の経済情報紙「フジサンケイ ビジネスアイ」にて、広報部門のエキスパートに取材をしてご紹介しております。

フジサンケイ ビジネスアイ
コーナー 「広報エキスパート」
取材先 日本マイクロソフト コーポレートコミュニケーション本部長・岡部一志氏
新聞発行日 2016年10月13日(木)

広報のプロに広報戦略を聞く。広報エキスパート

【プロフィル】
岡部一志氏(おかべ・かずし)
1991年慶大商卒、横河・ヒューレット・パッカード(現日本ヒューレット・パッカード)入社。広報室配属。99年マイクロソフト(現日本マイクロソフト)入社。広報グループ配属。広報グループ長、広報部長、コーポレートコミュニケーション部長を経て2016年から現職。


─日本で事業を開始、30年となりました
 マイクロソフトコーポレーションの日本法人は「マイクロソフト」として1986年5月に設立しました。当時の社員はわずか18人(現在は約2200人)でした。25周年を迎えた2011年に現社名に変更しました。社名に「日本」をつけたのは、「日本に根差した、日本の社会から信頼される企業」として、日本社会にさらなる貢献を目指すという姿勢を示すためです。マイクロソフトは「Windows」と「Office」を出している会社という印象が強いと思いますが、現在はクラウドサービスやデバイス提供を事業の中核とし、ビジネスの考え方を製品中心からヒト中心へ変更するなど新たな取り組みを進めています。日本でも「働き方改革」や「セキュリティー対策」の支援を推進し、(すべてのモノがインターネットとつながる)IoT、人工知能(AI)、マシンラーニング(機械学習)など最新のデジタルテクノロジーを活用し、お客さまの「変革」の支援を進めています。


─具体的には
 2011年に都内に分散していたオフィスを東京・品川(住所は港区港南)の新本社に集約しました。それを機に「ワークスタイルの変革」に取り組んでいます。情報通信技術(ICT)を活用し、場所や時間に捉われない働き方をする「テレワーク」を実践しています。社員が座席を自由に選べるフリーアドレスの導入や、自宅や外出先からパソコンを遠隔操作するリモートで仕事をしたり、会議をオンラインで開くことで、多様な働き方を積極的に推進してきました。その結果、業務効率や生産性、社員1人当たりの売り上げが向上しました。「働き方改革を推進する日本マイクロソフト」として、メディアの取材もグンと増えました。


─自治体との地域活性化活動も進んでいます
 のべ約50の自治体と連携しています。最近では佐賀県と、ICTを活用できる人材育成などを通じた活性化に関して連携協定を締結しました。10月1日に拠点として「マイクロソフトイノベーションセンター佐賀」を現地に開設しました。佐賀県内の女性や若者などを対象に、ICTスキルやリテラシーを高めるためのセミナーを実施します。だれもが使用できる「コワーキングスペース」の提供や、佐賀に進出する企業がオフィスとして活用できる「シェアオフィス」も常設します。締結式には地元の多くのメディアに集まっていただきました。


─広報活動もユニークです
 広報担当メンバーは6人。マイクロソフト自身の変革を発信し、お客さまの支援を行う、それをコミュニケーションの観点からバックアップをしていくことが広報の使命です。平野拓也社長は定期的に社員向けのニュースレターやブログで、当社の変革に向けた考え方を発信したり、新しいチャレンジをどんどん行うカルチャーの大切さを強調しています。「社員とのQ&Aセッション」も行っており、社長と社員が直接対話し、意見を交換します。社内の変革、お客さまの変革への支援についての社内外の情報発信をより一層拡大していきます。「働き方改革」ではこの5年間で達成した成果をお客さまと共有し、当社の働く環境も直接見ていただき、メディアやホームページやSNSを通じて、実態を分かりやすく発信していきたいと思っています。


(エフシージー総合研究所 山本ヒロ子 2017.2.3掲載)