(130)袋止めクリップ


 使いかけの食材や食べかけの菓子を袋のまま保管する時、開閉が楽な袋止めクリップがよく使われています。挟み込み方法も様々でサイズも豊富ですが、どの程度湿気を防いでくれるのか、タイプの異なる袋に入った3つの食品で調べてみました。評価した袋止めクリップは、袋を折らずそのまま止めるロングタイプ2点と袋の口を絞って止めるショートタイプ3点の計5点。


結果一覧


剛軟性と弾性係数

 まずは、非常に湿気やすい焼き海苔が入った厚手でハリのある袋の口をクリップで止め、10時間後の海苔の状態を観察しました。海苔の硬さ(剛軟性)は高い順にA▷B▷C▷E▷Dとなりました。クリップによっては、かなり柔らかくなるものもありました。次に、スナック菓子のアルミコーティングされた硬めの袋と、海老せんべいの比較的薄めの袋は、48時間後の状態を観察しました。スナック菓子は増加重量が少ない順にB▷A▷C▷D▷E(クリップ不使用:76mg)、海老せんべいは弾性係数(パリッとした食感)が高い順にC▷E▷D▷B▷A(湿気状態:0.9)となり、いずれも湿気を抑えていました。

 今回の実験結果から、挟み込み方法により、使用する袋の厚さや硬さに向き・不向きがあることが分かりました。ロングタイプのAは袋を筒に通して、中の棒と筒の開口部分で密閉する仕組みですが、筒の開口部分や内側のあそびが大きいので、ハリのある厚手の袋はしっかりと密閉できるものの、柔らかく薄手の袋にはやや不向きのようです。Bは袋を折り込むように挟んで開口部分の両側と上部で密閉するので、Aよりも対応できる袋の厚みの幅は広くなります。ショートタイプは袋の口を絞ってから止めるので、袋の重なりに間隙ができやすく、ハリのある厚手の袋よりも薄手の柔らかな袋に向いているようです。特に、Cは素材も硬く、開口部分をロックする仕組みなので、D、Eよりもしっかりと密閉できます。また、Dは開口部分の両側の2点で、Eは同じく両側と中心の3点で固定する仕組みなので、Eの方がよりしっかりと密閉できることが分かりました。

 袋によってクリップを使い分するとより密閉性が確保されますので、幾つか種類を揃えておくと便利です。

(2016.10.07)


産経新聞掲載記事『比べる×調べる』
生活科学研究室