(108) マイクロファイバークロス

 家中の汚れをすっきり拭き取るという様々な表面形状のマイクロファイバー製クロスが出ています。拭き取り能力はいかなるものか調べてみました。実験には、表面形状の異なるマイクロファイバー製クロス5点(素材は、Aがポリエステル、B、C、Dはポリエステル・ナイロン混紡、Eはレーヨン)を使用。一般的な織ふきんと比較して、乾拭きと水拭きで汚れ落ちを検証しました。

 食卓や調理台などを拭く作業を想定し、目に見えない汚れまでしっかりと拭き取れているのか、蛍光液を使用して実験しました。ポリエチレン製マットの中央に目視では確認できない蛍光液を塗布(24×7㎝)し、塗布面全体を拭き取るように折りたたんだクロスに荷重(500g)をかけて、一方方向に1回拭き取りました。ブラックライトを照射して、蛍光液の取れ具合を観察し、7段階評価しました(表)。 ふきんがほとんど拭き取れていないのに対して、ポリエステル、ポリエステル・ナイロン混紡素材のA〜Dはかなり取れていました。特に、Dは縫い目以外、蛍光液の残りが確認できないほどでした(写真)。ふきんと同じ素材であるセルロースを主成分とするレーヨンのEは、かなり残っており、ふきんと同様、蛍光液が汚染されていなかった面に広がってしまう様子が確認できました。また、Dは厚みがあるため、押し付けた際に拭き取り面積が増え、拭き取り効果が高くなったと考えられます。
 乾拭きと水拭きとでは、水拭きのほうがよく取れる傾向があり、乾拭きよりも水で湿らせたほうがより汚れを拭き取れました。

ブラックライトを照射した写真

マイクロファイバークロスの評価品

 今回の評価結果から、マイクロファイバー製のクロスは拭き取り能力に優れており、素材がポリエステルもしくはポリエステル・ナイロン混紡で、かつ厚みがあるものを選ぶと良いでしょう。ただし、高い能力とはいっても同じ面を使用していると、繊維に吸着した汚れが再度付着して、かえって汚れをつけることになりますので、常にキレイな面で拭くよう面を変えながら使うようにしましょう。使い終わった後は吸着した汚れをしっかりと洗って乾燥させ、清潔に保つようにしてください。

(2015.11.06)


産経新聞掲載記事『比べる×調べる』
生活科学研究室