(99) 鏡のウロコ落とし
鏡以外にも使用できるタイプがおすすめ

テスト商品一覧

 お風呂の鏡や蛇口についた白いウロコのような頑固な水あかを落とす商品を数多く見かけるようになりました。こうした商品は頑固な汚れを落とす反面、素材の表面を傷つけないか心配です。「水をつけて擦るだけ」の水あか汚れ落としグッズ8点について汚れ落ちと傷つきにくさをテストしました。

 それぞれの研磨面は、①人工ダイヤモンド粒子 ②酸化セリウム研磨材 ③研磨シート貼合わせ ④アルミナ研磨材の各スポンジタイプと、⑤研磨シート ⑥洗浄成分入り研磨シート ⑦極細ステンレス繊維シート ⑧ダイヤモンド粒子入り消しゴムで、比較として⑨台所用焦げ落としスポンジを加えテストしました。

 汚れ落ちのテストでは、高硬度のミネラルウォーターに石鹸と炭酸カルシウムを混ぜて調製した水溶液をすりガラスに1日1回霧吹きで吹きかけて自然乾燥させるという工程を2週間繰り返し、水あか汚れを作製しました。その表面を水でぬらしてから試験品で30秒間擦った後、流水を20秒間かけて洗い流しました。汚れ落ちの具合を目視で評価した結果、汚れがよく落ちたのは⑦⑨で、次に⑤⑥と続き、③⑧▷④▷①②の順番でした。

 傷つきにくさのテストでは、鏡とステンレス板に一定量の水をつけ試験品で10往復擦り表面をマイクロスコープで観察しました。鏡は①②③⑤⑥⑦が全く傷つかず、⑧はわずかに傷つき、④⑨は肉眼でも見えるほどの傷がつきました。また、ステンレス板では③⑤⑥⑦は全く傷つかず、次いで傷が目立たない順で②▷①⑧▷④▷⑨でした。

試験結果

 汚れを落とし、素材も傷つけなかった⑦が、最も優れている結果となりました。⑦の材質はステンレスですが、繊維が極細なので不織布のような肌触りで、汚れ落ちと傷つけにくさを両立しました。汚れ落ちは⑦には及びませんでしたが、⑤⑥も素材を傷つける可能性は低くおすすめです。
①②は汚れ落ちの効果は低く、本来の用途外であるステンレスへは傷をつける可能性があり、④⑧は鏡にも傷をつけてしまうため注意が必要です。⑨は素材を傷つけやすく、やはり用途外には使用できませんでした。

 ⑤⑥⑦は鏡よりも硬度が低い金属面にも使用できるため、素材へのダメージは鏡専用のタイプよりもゆるやかです。鏡でも金属面でも付着する水あか汚れの成分は同じです。選ぶ際は、金属面にも使用できるものがよいでしょう。

(2015.07.03)

産経新聞掲載記事『比べる×調べる』
生活科学研究室