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ブリヂストンサイクル
電動アシスト自転車「ビッケ ポーラー イー」

2018.06.23

最新記事低重心で安定走行、家族全員で楽しさ共有

 休日にサイクリングを楽しんでいる人をよく見かけるようになった。自転車は通勤や通学、日常の買い物など、実用の足として活躍している”優れモノ”だ。今回は、小さな子供のいるパパ・ママ向けの電動アシスト自転車を取材した。
 「電動アシスト自転車の市場規模はこの10年ほどで2倍以上に急拡大しています」とブリヂストンサイクルマーケティング部の室伏僚さん(29)は話す。
  世界初の電動アシスト自転車は1993年にヤマハ発動機によって製品化された。これに続き、パナソニックや自転車の国内トップメーカーであるブリヂストンサイクルも発売を開始し、市場をけん引してきた。

ビッケ ポーラー イー

下り坂ではブレーキ

 電動アシスト自転車は、搭載された電動モーターが、ペダルをこぐ力を補助する仕組み。時速10キロメートル未満で走行する際には、人力でこぐ力を1とすると、その2倍の力をモーターが補助してくれる。このため、上り坂や向かい風の時にも楽にこぐことができる。
 「下り坂で速度が増してくるとモーターがブレーキをかけたり、高い制動力を持つブレーキを装備するタイプなどがあります」と室伏さんは、誰もが安全に乗れる工夫について説明する。
 当初は、脚力に自信のないシニア層向けのイメージだったが、2000年代から子供の幼稚園の送り迎えや日々の買い物の足として、主婦を中心に利用者が増えた。
 さらに、2009年になると道路交通法が改正され、6歳未満の幼児2人を乗せての3人乗りが可能になり、需要が拡大した。「正式には、幼児2人同乗用自転車という名称で、厳格な安全基準が求められています」(室伏さん)。
 現在、ブリヂストンサイクルをはじめ、国内優良メーカーの該当自転車には、一般社団法人自転車協会による『BAAマーク』と『幼児2人同乗基準適合車』のステッカーが貼られている。

色や柄は16億通りから選択

 2012年に同社は、新たな自転車ブランド「bikke(ビッケ)」を立ち上げた。子供乗せ自転車の電動アシストモデルを中心としたシリーズで、ハンドルやチャイルドシートなどの色や柄が選べ、最大で16億通りのコーディネートを楽しめる。
 「高い安全性をクリアしたうえで、家族向けためのおしゃれな自転車作りを目指しています」と室伏さんは、ブランドの特徴を説明する。
 ビッケの電動アシストモデルで、フロントに専用チャイルドシートを装着したのが、2016年発売の「bikke POLAR e(ビッケポーラーイー)」だ。幼児2人同乗基準適合車で、低重心設計のため自転車に不慣れな人でも安定走行ができる。
 6月上旬発売の新モデルではバッテリーなどを改良し、エコモードでの走行距離を78キロと、これまでより10キロ伸ばした。
 「自転車専業メーカーのノウハウが詰まった自信作です」と室伏さんは、家族をつなぐ自転車の楽しさを語った。

interviewブリヂストンサイクル マーケティング部 室伏 僚氏

安全性重視、女性視点で製品づくり

「bikke POLAR e(ビッケ ポーラー イー)」の名前の由来は

 bikkeは、bike(自転車)とkids(子供)をかけた造語で、家族みんなで自転車を楽しもうという願いを込めている。POLARは、ポーラーベア(シロクマ)からとったもので、大型とか母親の愛情といったイメージからネーミングした。最後のeはelectric(電動)の意。ビッケシリーズは、家族で楽しむ自転車文化の創造を目指して、2012年から展開しているブランドで、電動アシスト以外の一般軽快車モデルや子供用モデルも好評だ。

3人乗り自転車は重量がある

 企画開発には1年近くかける。特に安全性の確認には時間をかける。パーツ一つ一つの耐久性など厳しい社内テストを繰り返している。3人乗りの自転車では、一般軽快車モデルに比べ負荷もかかることから、より頑丈に作りこむ。そのため重量も10キロ近く重くなる。いかに軽くて、丈夫なフレームを作れるかがポイントだ。また、走行性についても、埼玉県の上尾工場内にある専用のコースでテストを重ねている。一般の女性にもモニターとして協力してもらい、女性視点での製品づくりをしている。

電動アシスト車の特徴は

 他メーカーを含めて、電動アシスト車の多くが、低重心でフレームがU字型になっている。これは、後部にチャイルドシートを装着しても、またぎやすいように設計したものだ。また、モーターの配置の違いで、前輪から引っ張るようにアシストされるタイプと後輪から押されるようにサポートされるタイプなどがある。当社では両方のタイプをラインナップすることで、顧客の要望に対応している。フロントにチャイルドシートをつけるタイプでは、前輪全体で重さを受け止める工夫をし、ハンドルの操作性を妨げない設計をしている。また、子供を降ろす際に倒れないようにハンドルにロックをかけるセーフティ機能も設けている。

フジサンケイ ビジネスアイ掲載記事・これは優れモノ