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東京ガス
簡単後付けガス温水床暖房「はやわざ」

2017.01.14

最新記事フローリングや畳に簡単後付け・大工工事不要

 1年で最も寒さが厳しい時期を迎えた。受験を控えたシーズンでもあり、部屋を暖め、加湿器で乾燥を防いだりしている家庭も多いのではないか。今回の「これは優れモノ」は、大工工事が不要な後付けの温水式ガス床暖房を取材した。

 「住宅全体の熱源となる外付けのガス給湯器は、将来の機能追加を見越して一定の大きさを保つよう設計しています」と話すのは、東京ガスリビングマーケティング部の山口和也さん(43)。山口さんは、16年近くにわたりガス機器開発に携わってきた。
山口さんによると、1つの給湯器やボイラーを通じて熱を建物全体に届け、暖房するセントラルヒーティングという仕組みは、20世紀初頭の欧米で始まったといわれている。
 「古い記録をいろいろ当たったところ、日本でも1970年ぐらいから、一般家庭で温水を使ったセントラルヒーティングが現れはじめたとのことです」(山口さん)
 現在、東京ガスなどのガス事業者が提供するシステムは、室外のガス給湯器で温水を作り、各部屋の床暖房や温水ラジエーターなどの暖房端末に供給する仕組みをとっている。室内でガスや石油の燃焼による排ガスが発生しないため、室内の空気を汚さず、換気も不要となる。一方で、初期の床暖房では銅管を住宅建設の現場で、手作りで施工しないといけないというデメリットもあった。
「技術革新で銅管など使わずに、薄くて、丈夫な床暖房用の温水マットなどが開発され、最近の新築マンションのほとんどに、床暖房が備えられています」と山口さんは床暖房が一般的になっていると説明する。「足元から温める”頭寒足熱効果”で、エアコンのように顔が火照って、足元が寒いということがありません」
 温風暖房と異なり部屋が乾燥しすぎることが避けられるといったメリットもあるため、後付けで床暖房の設置を望む家庭も多い。
 そこで登場したのが、大工工事が不要で、簡単に施工できる簡単後付ガス温水床暖房「はやわざ」だ。
 現在の床暖房は、厚さ12ミリの発泡ポリスチレンのマットに樹脂のパイプをつづら折りに通した温水マットを、フローリングやカーペットなどの床材の下に敷くというもの。本格リフォームで床暖房を導入する場合、今ある床材と下地合板をはがし、床暖房シートを張るため、床材の張り替えが必要になる。フローリング床8畳の場合4~5日の施工期間がかかるという。
 「『はやわざ』では、今ある床の上に温水マットを張り、その上に新たな床材を張るため、1~2日の工期で済み、工事費も抑えられます」(山口さん)。対応する床材もフローリング、カーペット、畳と3種類あり、ほとんどの部屋に対応可能だ。
 この他にも、大工工事で今ある床材のみをはがして温水マットを貼る「簡単リフォームタイプNOOK」も人気だという。
   

簡単後付けタイプのしくみ

interview東京ガス リビングマーケティング部 山口和也 氏

部屋全体が陽だまりにいるような暖かさ

ガス温水床暖房のメリットは

 床下から温めるので、足元が暖かい。輻射熱で部屋全体が陽だまりにいるような暖かさになる。温風が出ないので、気流がなくホコリも舞いにくい。初期の床暖房では、床下に温水を通す銅管を埋め込むなど、大規模な工事が必要だった。現在は、薄いポリエチレン製シートに樹脂製のパイプを埋め込んだ温水マットを床下に敷く方式なので、工事も簡素化できるようになった。首都圏の新規の分譲マンションの8割以上で、ガス温水式の床暖房システムを導入しているとみている。

「はやわざ」の特徴は

 大がかりな工事が不要で、一部屋なら1~2日で取り付けられる点だ。温水マットの上に敷く仕上げ材も、フローリングメーカーと協力して熱にあたっても反ったりしないものを開発した。機能の点でも、本格リフォームが必要な方式の物と変わりがない。床の高さが上がるが、12~18ミリ程度なので、ドアなどの開閉にもほとんど影響しない。

温水式の床暖房の仕組みは

 スイッチを入れると、温水マットの中を約75度の高温水が30分程度流れ、床面温度を早く温める。その後、自動的に約60度の低温水運転に切り替わる。そして、部屋が適温になると、40度の温水運転に切り替わる仕組みだ。ファンヒーターに比べて立ち上がりは遅いが、タイマーをセットしておけば、寒い朝でも起床時には部屋が温まっている。スイッチを切った後でも暖かさが持続するから、経済的だ。 温水マットの中を流れるのは温循環水だが、半密閉式なので水が腐ったり、凍ったりすることもない。温水パイプは約30年相当の耐久試験を行っており、長期間使用していただける。

フジサンケイ ビジネスアイ掲載記事・これは優れモノ



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