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ロイヤルカナン ジャポン
猫種専用フード
「フィーライン ブリード ニュートリション」

2017.02.11

最新記事栄養バランス最適化 大きさや食感工夫

 ここ数年、空前の猫ブームと言われている。猫による経済効果が3兆円に上るという試算もあるほど。家族の一員として健康のために、毎日の食事に気を配る飼い主も多い。今回は、ペットフードの最前線を取材した。

リンクルショット

異なる健康留意点

 「一口に犬・猫といっても、犬種・猫種ごとに必要とされる栄養素の最適なバランスは違うのです」とロイヤルカナン ジャポン社長の山本俊之さん(54)。犬の場合、大型のジャーマンシェパードと小型犬のチワワでは体格の他に成長の速度・期間、寿命、嗅覚の鋭さ、運動量、健康上配慮するポイントなど様々に異なるという。
 ロイヤルカナンは1968年にフランスの獣医師のジャン・カタリー博士が創業した。以来、犬・猫にとって必要な栄養素は何かにこだわり、最適な栄養バランスのペットフードの開発を進めている。現在約200種類のフードを展開している。
 「博士は、犬の皮膚疾病について研究する中、薬で治療するのではなく、日々の食事で改善できないかと研究を重ね、オリジナルレシピのフードを開発したそうです。」猫に必要な栄養素について、山本さんは「アメリカンショートヘアは、ネズミを駆除する役割を持っていたので、本来活発で運動量の多い猫です。しかし、室内で飼う場合、運動量が減るので脂肪の取りすぎには気を付ける必要があります」と話す。
 同社では、昨年9月にアメリカンショートヘアやノルウェージャン フォレスト キャットなど4種の猫向けにそれぞれ新製品を出した。アメリカンショートヘアは国内で人気のある猫だが、山本さんによると市場ニーズがあっても、栄養学的な裏付けがなければ専用のフードは作らないとのことだ。「飼い主の要望ではなく、猫たちが他と異なる栄養バランスを必要とするかどうかです」と山本さん。
 昨年出した新製品についても、4猫種それぞれに最適な栄養バランスのニーズがあるためだった。例えば、ノルウェージャン フォレスト キャットは北欧の極寒の環境に耐えるため、水をはじく長い毛が特徴。この毛を健康で美しく保つためには、動物では合成されない必須脂肪酸のオメガ3系およびオメガ6系の不飽和脂肪酸、皮膚のバリア機能に不可欠な脂質の維持には、ビタミンB群やアミノ酸の十分な摂取がポイントになることが分かった。
 猫種ごとに栄養素が違うフード開発は、1990年代から始めた。獣医師や動物学者、ブリーダーなど動物と日常的に接している専門家との協力が不可欠だという。

消化や吸収も重視

 2002年に発売を始めたペルシャやチンチラ・ヒマラヤン専用のフードもその一つ。これらの猫種は舌の裏側を使ってフードを食べるのが特徴で、既存のものでは食べこぼしが多いという観察結果から、粒の大きさや形を特別に開発し、毛づくろいで飲み込まれた毛を体外に出しやすいように成分を工夫した製品が生まれた。
 山本さんは、猫のフード開発では、最適な栄養バランスに加え、香り、形、大きさ、食感、味など食べてもらうための工夫や高い消化性が大事だという。どんなに栄養学的にベストなものでも、食べてもらい、きちんと消化、吸収されなければ始まらないという。

interviewロイヤルカナン ジャポン 社長 山本俊之 氏

原材料から最終製品まで品質・安全管理徹底

日本初とのことだが

 これまで、乾燥による小ジワを目立たなくする化粧品はあった。しかし、明確に「シワを改善する」とその効能が薬事法で認められた薬用化粧品はなかった。 シワを取り除くには、ボトックス注射などの医師の診断による医療行為が必要だった。「リンクルショット メディカル セラム」は朝晩に塗るだけで、はっきりとその効能が実感できる商品だと自負している。

国内ペット市場の状況は

 一時に比べて、成長が少し鈍化。踊り場ともいえる。犬の飼育頭数は減少、猫は横ばい傾向にある。ここ1-2年、メディア等で猫ブームと言われ、キャットフード市場は伸びている。猫ブームの理由は、散歩をする必要がなく、犬の様に大きな声で鳴くことがないので飼いやすいからといわれているが、猫を飼っている自分としては、人気の秘密はやはり独特な可愛らしさではないかと思う。

製品の生産はどこで

 日本国内で流通しているものは、フランスで生産している。現在世界に12の製造工場があり、90カ国で販売している。原材料は基本的に各地域の近いところから調達しているが、世界共通の品質管理を行い、原材料から最終製品まで徹底したトレーサビリティ-を行い、安全性を確保している。ロイヤルカナンにとって、品質・安全管理は、常に最優先事項となっている。

他社製に比べ高価格だ

 栄養素や品質にこだわったことから、価格的にもプレミアムに属している。犬・猫の高齢化は大きな問題で、飼い主の多くは健康維持にも気を配っている。犬・猫の健康状態にあったきめ細かい製品を揃えており、市場では高い人気を維持している。弊社の動物病院事業部やプロフェッショナル事業には、獣医師の資格を持つ社員も多い。今後も、犬・猫への栄養学の必要性を啓発していきたい。

海外と日本のペットの飼い方の違いは

 猫や犬を家族の一員として大事にしているという点では変わりはない。ただ、日本では海外と違って犬・猫を動物としてではなく、子供として扱っているケースが多いようだ。飼い主の考えはあるだろうが、動物に必要な栄養素は人間とは違うということを理解してもらいたいと思う。

フジサンケイ ビジネスアイ掲載記事・これは優れモノ



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