環境レポート・美容・健康コラム
Vol.48 湘南地域・神奈川県の健康増進における取り組みのご紹介
<2017.01.06 更新>

 先月12月4日に行われた第11回湘南国際マラソンに参加しました。1年振りのフルマラソンでしたが、海岸線コース特有の浜風も穏やかで走り易い気象条件の中で気負わずに淡々と距離を積み重ねて、35㎞を過ぎて最後の5㎞は脚が重くて立ち止まりたくなりましたが、最後まで走り切ることができました。タイムも4年前の自身のベストタイムから1分遅れの2時間55分で、苦しくも楽しいフルマラソンを堪能できました。
 大会に協力いただいたボランティアの皆様に感謝申し上げます。


 この湘南国際マラソンに先立ちまして、周辺地域では、スポーツを通じて健康維持や健康増進に取り組む活動を紹介する催しがありました。そのうち、平塚市で開催された「知事と語ろう! 地域の明日 人生100歳時代の設計図 スポーツと健康長寿社会」に参加してきました。

知事と語ろう!地域の明日/人生100歳時代の設計図 スポーツと健康長寿社会


 神奈川県知事の黒岩 祐治氏からは、ME-BYO(未病)という考え方を紹介いただきました。未病とは、健康と病気の間で連続的に変化している心身状態のことをいいます。

未病とは健康と病気の中間にある状態を指す



 神奈川県は未病を改善しようというアプローチで、活動の柱は(1)バランスのよい食生活(2)日常の運動・スポーツ(3)社会参加と交流の3つで、中高年齢のみを対象にせず、幅広い年代の未病対策を提案していただきました。

未病を改善しようというアプローチの3つ

(神奈川県の資料より抜粋)


 ランナーズ・ウェルネスの代表取締役社長の坂本雄次氏(24時間テレビのマラソン挑戦のサポートランナーでお馴染み)からは、湘南国際マラソンを中心としたボランティア体制の確立についての苦労話や健康増進に繋がるランニング【まずは正しい歩き方、そして歩きからジョギング、そしてランニングへ】への取り組みからの提案をしていただきました。今回の湘南国際マラソンでは3000人のボランティアが様々な役割で大会を支えていただいている事を知りました。大規模な市民マラソンを開催する時は行政からの補助が通例とのことですが、こちらの湘南国際マラソンにおいては受益者負担の大会運営をモットーとして参加者のエントリー代のみで運営している苦労話も聴くことができました。
 また、総合型地域スポーツクラブの設立により「地域住民間の交流活性化」「元気な高齢者増加」などの効果が期待でき、未病対策の一つの対策になり得ると提案していただきました。


 慶應義塾大学 スポーツ医学研究センター 大学院健康マネジメント研究科 准教授 小熊祐子先生(医学博士)からは、地域に密着した身体活動促進のための取り組みとして「ふじさわプラス・テン」を事例紹介いただきました。「プラス・テン」とは今より10分多く体を動かすこと。そして、ふじさわプラス・テンは、藤沢市健康増進課、藤沢市保健医療センター保健事業課、慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科が「藤沢市身体活動促進キャンペーン」として2013年4月からはじめた活動です。

藤沢市身体活動促進キャンペーン

(「健康づくりのための身体活動指針(アクティブガイド)」を引用)

 研究結果では、1日10分間の身体活動を増やすことで、ロコモーティブシンドロームや認知症のリスクを8.8%減らせることが分かっています(健康づくりのための身体活動基準2013、厚生労働省)。
 そのために皆で身体を動かす場作り・機会作りを地域のクラブや団体と協力して10分間身体を適度に動かせるプラス・テン体操を普及する取り組みを進めています。身近な地域で定期的に仲間と集まって体操する場ができたことで、友人が増えたり他のグループとの交流も増えて、研究が社会参加の機会作りにも一役買っているようです。


 聴講者は高校生も多く、質疑では積極的に未病対策に取り組んだり、未病の考え方を広めていく声が多く聞かれました。健康意識を高め、問題に気づき、主体的に解決するためには学校での教育も非常に重要と感じました。


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美容・健康科学研究室・金辰也です 美容・健康科学研究室・金辰也です
 
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