【研究所コラム】知っておくと怖くない!暮らしの中の悪玉生物たち
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Vol.1 【チリダニ類】やっかいなアレルゲンに
 
ヤケヒョウヒダニ 室内で発生する「室内塵性ダニ類」は約1000種。このうち常連は10種くらいです。中でもチリダニ科のコナヒョウヒダニヤケヒョウヒダニ(写真)は住まいのチリやホコリからごく普通に見つかり、アレルギー疾患の主な原因になります。

 アレルギーとは「変化した反応能力」という意味で、「自分の身体に害を与えてしまう免疫反応=過剰防御」のことです。「免疫」とは体内に細菌などの有害物が侵入した際にこれを無害化し排除する働きのこと。生体と異なる物質(抗原=アレルゲン)が体内に入り込んだり皮膚に付着すると「抗体」というタンパク質を生産して、アレルゲンと結びつくことで生体での活性化を阻みます。

 このような抗体を作るタンパク質を「免疫グロブリン」と呼び、IgA、IgD、IgE、IgG、IgMの5種に分けられます。このうちアレルギーに関与するのがIgE。これが体内で増えると本来の免疫機能のほかに気管支の筋肉を収縮させたり、大量の鼻水を出させるなど余計な結果まで引き起こします。

 アレルゲンが体内に侵入する経路は(1)皮膚に接触する・刺される・かまれる(経皮アレルゲン)(2)口や鼻から吸い込む(吸入アレルゲン)、(3)食物を食べる(食物アレルゲン)−の3つ。チリダニ類は(1)と(2)のアレルゲンになります。困ったことに生体・死骸・糞のいずれもアレルゲンで、それらが乾燥して細かい粒子になると呼吸器や皮膚から入りやすくなります。

 この難敵・ダニ退治は紫外線が強い4〜5月が最適。温床になる寝具やカーペットは、十分に日干ししてから電気掃除機で吸引するのが効果的です。

関連サイト【暮らしのLABO博士】
vol.27 ダニアレルゲン対策は梅雨前の掃除で!


エフシージー総合研究所 環境科学研究室 川上裕司)
 
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